デスクワークの効率を爆上げ「小型キーボード」 PCを買い替えても文字入力の感覚が変わらない
東洋経済オンライン / 2025年1月4日 11時0分
近年、パソコンの周辺機器のなかで人気が高まってきた製品カテゴリの1つに、小型の高級キーボードがある。端的にいえば、高級なピアノのように、タイピングしたときの感覚が官能的とすら感じるキーボードだ。
【画像】人気小型キーボードPFU「HHKB Studio」は、箸置きのようなオプション品を使うことでノートPCのキーボードの上に置いて使える
外付けキーボードなのにテンキーがなく、モデルによってはファンクションキーも廃している。これって本当に使いやすいの?と思うかもしれない。確かに毎日のように数値データを入力している経理職には不向きだろう。
しかしメールやレポートといった文章、プログラムのコード、生成AIのプロンプト入力が業務の中心であるならば、キーの数が少ないこのキーボードでも事が足りる。そして一度操作に慣れたら、パソコンを買い替えても文字入力の感覚は従来のままでいられるといったメリットがある。
海外でも注目度が高まっているこの小型高級キーボードのなかから、お勧めのモデル3製品を紹介しよう。
小型高級キーボードの代名詞「HHKB Studio」
1995年にパソコンのキーボードがモデルチェンジのたびにキー配列を変えることに疑問を抱いていた東大名誉教授の和田英一氏と、PFUのエンジニアが出会ったことから、英語配列をベースとして、キーストロークが深く、持ち運びしやすい軽さと小ささと強度を兼ね備えたキーボードの開発に着手。1996年に、HHKB(正式名称はHappy Hacking Keyboard)の初代機が誕生した。
それから約30年弱が経過し、さまざまなモデルが誕生したが、キー配列は基本的に変わっていない。このこだわりが、プロフェッショナルのプログラマーやエンジニア、ライターといった職業の人々を惹きつけ、小型高級キーボードの代名詞となってきた。
最新型の「HHKB Studio」は、文字やプログラムコード入力が中心のユーザーだけではなく、映像作家やYouTuber、カメラマン、デザイナーといったクリエイターもターゲットにしたキーボードだ。画面内の矢印(マウスポインター)を動かすためのポインティングスティックや、クリックボタン、スライド操作のタッチパッドを追加したことで、HHKB Studio単体でパソコンを操作できるように作られている。
柔らかく、深みのある打鍵感は、長時間の文字入力を続けても疲れにくい。キートップ(キー上面部分)も全体が緩やかなカーブを描いており、指を滑らすように動かしても引っかかることがない。ポインティングスティックはWindowsパソコン「ThinkPadシリーズ」でおなじみのもので、スティックを傾けた角度で素早い操作も可能となっている。タッチパッドは側面、前面の計4カ所に備わっており、動画編集アプリなどで多用する機能を割り当てると、生産性が大幅にアップする。
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