1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

日経平均が4万8608円を達成する「3つの条件」とは 2025年の高値目標をいくらにおけばよいのか

東洋経済オンライン / 2025年1月6日 9時30分

さて「条件が合えば4万8608円」と予想したが、その条件とは、①消費者物価を上回る賃金上昇、②PER17.58倍、③EPS2765円の3つだ。計算式では③が最初のほうが順番としてはわかりやすいから、③×②とすると2765×17.58=「4万8608円」となる。

まず、1つ目の可能性はかなり高いと思う。金融政策も植田和男日銀総裁の言うとおり、春闘での賃金上昇を見ながら決定されるが、大企業(上場企業)の賃金上昇率は予想以上に大きい。

2つ目のPERの17.58倍は2024年の相場で出現した日経平均のPERで「最高の数字」だ。乱暴な予想に見えるが「インフレ指向相場」で名目収益率も上がる2025年に、現在の水準であるPER16倍台が、一度は再度この水準まで上がると考えることは、むしろ保守的すぎるほどの目標設定ではないかと思っている。

3つ目のEPSは、現在、上場企業の2025年度の増益率見通しが4%~10%と意見が割れている中で、こちらも日本経済がインフレを指向する過程で利益の名目値が上がることや、円安継続による輸出企業の業績拡大を考えると、増益率の見通しのうち、もっとも高い「10%増益説」をとるのが無理筋とは思えない。従って、過去最高だった昨年のEPS2514円は、10%増の2765円まであると考える。

この3つの条件自体は不可能ではないと思い、2025年の高値見通しを4万8608円とした。時期は7月。与野党が党勢拡大のために内需政策を競う参議院選挙の実施が7月20日の見通しとなっているからだ(会期延長などがないとき。石破内閣の信を問う衆参同時選挙になる可能性もある)。

しかし、この計算には大きな問題が1つある。それは、基準となる2024年のPERとEPSの最高値出現には、3カ月のずれがあったことだ。2025年の7月のどこかで、2つの指標が同日に実現すれば目標の高値4万8608円が出る確率はかなり高いと思っているが、日付のずれが生じることも当然あると認識している。

ただ、2024年、PERとEPSの最高水準が同日に実現したと仮定して計算すると、高値は4万4196円だったが、実際、3カ月のずれで実現した7月11日の日経平均の最高値4万2224円は、上記の4万4196円と比べて2000円ほどの誤差でしかなかった。

2025年は上昇3年目で、以前より為替の円安ドル高傾向も明確になって来たことを考えると、3カ月のずれは生じないと思っているが、最悪、大きくずれた場合の誤差(前出の「約2000円」)をあてはめても、2025年の日経平均の高値は4万6000円程度となり、前出の、多くの識者のコンセンサスの上限となる。

2025年の市場環境は良好

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください