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日経平均が4万8608円を達成する「3つの条件」とは 2025年の高値目標をいくらにおけばよいのか

東洋経済オンライン / 2025年1月6日 9時30分

前回の「日本株の『長期上昇相場』はまだ終わっていない」(2024年12月23日配信)でも触れたとおり、東京証券取引所が促す「資本コストを意識した経営」は2年目となり、上場企業にとっては一段と積極的な効率向上策をとってROE(自己資本利益率)上昇に努めなければならない。これは株価を当然押し上げることになる。

このガバナンス(企業統治)改革によるPBR(株価純資産倍率)の上昇は2024年にも見られたが、2024年末時点でも東証プライム銘柄の加重平均はなお1.37倍にすぎず、1倍を大きく下回る極端な低PBR銘柄が数多く存在する。約30年ぶりの「含み資産株」というキーワードが、市場を席巻する可能性もある。

また新NISA(少額投資非課税制度)を通した個人投資家の買いも2年目となり、本格化しよう。前出の2024年の大納会前の日経平均713円高も、実質2025年相場入りの日であり、その兆候だ。

2025年に入って、アメリカのジョー・バイデン大統領が1月3日、日本製鉄によるUSスチールの買収計画に対する中止命令を出した。「アメリカの国家安全保障を損なう恐れ」としたが、これは中国への対応とかと見まがうような判断で、日米の今後の関係に影を落とし、次期トランプ政権が正式に発足する1月20日以後はさらに険悪な日米関係になるとの懸念もある。

だが、いくらアメリカが「自国ファースト」といえども、日本と中国を同列に見るなど考えられない。米中の対立が激しくなれば、漁夫の利が日本にめぐって来る。ただし、防衛費の負担は格段に増すだろう。これも防衛関連銘柄という株式市場の1つの柱をより堅固にするだけだ。

(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

平野 憲一:ケイ・アセット代表、マーケットアナリスト

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