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絶頂の転職エージェントが衰退する致命的構造 転職活動者にはおおむね好評でも気になる批判の声

東洋経済オンライン / 2025年1月8日 10時0分

(写真:saki/PIXTA)

近年の転職者の増加に伴い、転職希望者と企業を仲介する転職エージェント(以下「エージェント」)の存在感が高まっています。しかし、転職活動経験者と企業へ取材をすると、この風潮は長く続かないと予想できる兆候が見えてきました。

転職活動経験者はエージェントに深く感謝

今回、エージェントを利用して転職活動をした経験を持つ社会人33人にアンケート・ヒアリング調査をしました。転職活動経験者は、おおむねエージェントのサービスを高く評価していました。

「担当者の方には、紹介や面接の日程調整だけでなく、面接対策や退職手続きなど丁寧にサポートをしていただきました。転職は初めてだったのですごく不安でしたが、おかげで無事に転職することができました。エージェント様様という感じで、すごく感謝しています」(30代男性)

「エージェント2社に登録して転職活動をしました。2社ともネットワークが広く、求人サイトにはない非公開の情報を提供してくれて、助かりました。エージェントを通さなくても転職できるでしょうが、納得のいく転職をしたいなら、利用しない手はありません」(30代女性)

ただし、一部に不満の声もありました。過去にエージェントを利用して転職した経験を持つ野村俊太さん(仮名、40代男性)は、エージェントの担当者の営業姿勢に不満を述べていました。

「前回の転職でお世話になったエージェントの担当者からは、『そろそろ転職しませんか』という声かけが頻繁にあり、不信感を持ちました。今回の転職では別のエージェントに登録しましたが、こちらの事情や希望などお構いなしに次から次へと紹介してきて、うんざりしました」

なお、エージェントを利用しても、転職希望者には費用負担は発生しません。転職が決まったら、入社する企業がエージェントに成功報酬を支払う仕組みです。エージェントのビジネスは「転職が決まってナンボ」なので、野村さんのようなケースがよく起きます。

企業はエージェントの手数料の高さに不満

今回、エージェントを利用している大手企業の中途採用担当者24人にもアンケート・ヒアリング調査を行いました。

一部に、「お付き合いしているエージェントの担当者は、当社のニーズをよく理解しており、フットワークも良く、素晴らしい人材を紹介してくれます」(精密)という高評価がありました。しかし、大半の中途採用担当者が、エージェントに対して強い不満を訴えていました。

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