算数好きになる「ナンプレ」で身に付く4つの力 算数や数学を学ぶ上で大事な土台を作る役目も
東洋経済オンライン / 2025年1月10日 9時30分
書籍やアプリでも人気の「ナンプレ」。子どもでも楽しく解ける『算数の力がぐんぐん伸びる! 東大式ナンプレドリル』を上梓した、現役東大生でカルペ・ディエムに所属する永田耕作さんが、ナンプレを解くメリットをお話しします。
さまざまな場面で目にするナンプレ
皆さんは「ナンプレ」という言葉を耳にしたときに、どのようなイメージを思い浮かべるでしょうか?
書籍や新聞、さらにはクイズ番組やスマートフォンアプリの広告など、私たちの日常生活のさまざまな場面で目にすることの多い「ナンプレ」。その名前を聞くだけで、「頭の体操になるパズル」という印象を抱く方も多いのではないでしょうか。実際にナンプレは、集中力を高めたり、脳を活性化させたりするためのツールとして世界的に広く親しまれています。
ただし、ナンプレの魅力はそれだけではありません。実はナンプレには、算数や数学を学ぶための大切な土台を作る役割もあるのです。
学校の授業の中でも「算数・数学」は、特に得意と苦手とが分かれやすい科目です。皆さんの中にも、学生時代に算数・数学が苦手だった、という人は少なくないでしょう。最初は得意で楽しかったのに、徐々に問題が難しくなって嫌になった、なんて人も多いのではないでしょうか。
小学生のころは、比較的簡単で身近な内容を絡めて算数を教わるため、得意な科目だと感じる生徒は多いです。足し算や引き算、掛け算など、具体的な数や日常生活に関連する問題を扱うため、理解しやすく、達成感も得やすいのです。
しかし、学年が上がるにつれて算数の内容が抽象的になり、理解するのが難しくなっていきます。
中学年以降になると分数や小数、割合といった概念が登場し、高学年では図形の面積や体積、比、速さといった応用的な問題が増えます。これらの内容は、イメージしづらく、複雑な手順を要する場合が多いのが特徴です。
このように聞くと、「難しい公式が出てくるからできないんだ」と思う人も多いでしょう。もちろんそれも事実ですが、実は算数・数学でつまずくいちばんの原因は、数の足し引き、大小比較などの基礎的な「計算」が十分にマスターできていないことにあるのです。
基礎が不十分なままで進むとつまずきやすい
これは算数・数学に限った話ではないですが、基礎が不十分なまま次の段階に進むと、つまずきやすくなります。一度苦手意識を持つと、「自分には算数が向いていない」と感じ、学ぶ意欲が低下するケースもあります。
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