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「イカゲーム2」お金目当ての続編で成功した事情 不利な契約で第1シーズンはまったく稼げなかった

東洋経済オンライン / 2025年1月11日 9時25分

宣伝費をほとんどかけなかったのにバカ当たりし、社会現象とまでなった『イカゲーム』のおかげで(アメリカではその年のハロウィーンでも、グリーンのジャージ上下や、仮面を被ったピンクのユニフォームのコスチュームが目立っていた)、Netflixの時価総額は10億ドル近くもアップしている。人気にあやかり、スピンオフのリアリティ番組までできた。

しかし、クリエイターであるファンは、その恩恵をほとんど受けていない。彼が貰ったのは、そこそこの金額の前払いのみ。ヒットに応じた支払いはまるでなかった。

「第2シーズンを作ることで、第1シーズンの成功の恩恵を自分も享受できると思った」と、ファンはBBCに対してモチベーションを語っている。ただし、あまりに率直に言いすぎたと思ったのか、ファンは、「ストーリーを完全に語り終えてもいなかったし」とも付け加えている。

正しい見返りが欲しいと思うのは当然のことだし、彼の動機に問題はない。何より、彼が金だけのために手を抜いて安易なことをやろうとしなかったのは、作品を見れば明らかだ。

(以下、ネタバレを含みます)

次を作るつもりがなかった第1シーズンで、登場人物のほとんどを殺してしまったため、第2シーズンでは新たなキャラクターを多数出してくる必要があった。

それらのキャラクターには、ゲームの参加者もいれば、ゲームを止めようとする主人公ギフン(イ・ジョンジェ)に協力する人たちもいる。また、このシーズンでは、ピンクのユニフォームを着たミステリアスな運営側のスタッフにも焦点が当てられる。それらのキャラクターは、ひとりひとりがしっかり描かれており、それぞれの役者もよい仕事をしている。

突然終わったのは深遠な理由がある

6カ月かけて執筆するうち、脚本はどんどん長くなっていき、ファンはNetflixと話し、シーズンを2つに分け、後半を第3シーズンにしようと決めたという。

第2シーズンが突然のように終わったのは、そのせいだ。しかし、やみくもに切ったわけではない。あそこで思わぬ悲劇に直面したことで、主人公ギフンが大きく変わるだからだと、ファンは『The Wrap』に対するインタビューで説明している。

第2シーズンで非常に重要な存在を担うイ・ビョンホンも、このシーズンの終わりまでに、彼が演じるフロントマンに、ギフンやゲームに対する考えに変化が起きるのだと語っている。

とは言え、バッサリと切られて「次をお楽しみに」と言われるのは、見る側としてはやはり中途半端で、もったいつけられたような気もしなくはない。ただし、第3シーズンは6月27日に配信開始とのこと。ありがたいことに、そう長くは待たなくてもいい。

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