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90代でラグビー「衰えない向上心」が常識を超える 「ラグビーは最高だ」常に勉強も欠かさない

東洋経済オンライン / 2025年1月13日 14時0分

そういえば、2019年にラグビーワールドカップが初めて日本で開催されたとき、試合も見に行きました。日本チームの決勝トーナメント進出にも感動しました。長生きしてよかったです。

ところが、楽しむ以外にもオマケがついてきました。ワールドカップの3カ月前に、ロイター通信の記者が不惑倶楽部の練習の取材に来たのです。世界でもっとも古いシニアラグビーチームが日本にあるということを聞きつけて、高齢ラガーマンの撮影に来たと言います。

取材記者のインタビューを受けると「まだ働いているんですか?」とますます驚かれる。86歳でラグビーをして、医師として仕事もしている、そんな人間がこの世にいるとは思っていなかったのでしょう。自宅にまで取材に来られました。

ただただラグビーが好きで続けてきただけの人間です。でも、長くやってきたというだけで、このように注目してもらえたことはうれしいことでした。また、これでラグビーや不惑倶楽部に少しは恩返しができたのではないか、と思ったのです。

しかし、そのあと残念ながら世の中はコロナ禍に突入。思ったようにラグビーも楽しめない日々になりました。練習や試合もこれまで通りとはいきませんでした。

長女の気持ち

90歳ごろにもなっての医者のアルバイトは、ほんとにやめてほしかったですね。知らない場所で行き倒れになったら、どなたにご迷惑をかけてしまうかわかりません。その対策のため、区で配布している「高齢者見守りキーホルダー」をカバンにつけてもらいました。

勉強会については、永山クリニックの診療に関係なさそうな内容も多く、ムダじゃない?と聞くと、知識として知っていて悪くないと。遺伝子治療の講習を受けてきた日には、どんな話だったか電話で聞くと、ちゃんと内容を理解しており、感心しました。

家の中でもトレーニングを欠かさない

新型コロナウイルス感染症の大流行は、ラグビー界にも大きな影響を与えました。試合が中止になったり、無観客になったり。

それでも不惑倶楽部はさまざまなルールを徹底して、少しでも多く練習や試合ができるよう努めてくれました。ぼくも体がなまってはいけないと、自宅でのトレーニングを続けていました。

朝は6時ごろ起き、6時25分から必ずNHKの「テレビ体操」。朝食をすませたあとは、家の中でエクササイズ。柔軟体操やストレッチをしたり、ダンベルを使って首や肩の筋肉を鍛えたり。首を痛めないよう、ソファに首を押しつけるようにしてダンベルを持ち上げるスタイルです。

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