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習い事で成長する人がやっている"視点"の持ち方 「なぜ?」「どうして?」と疑問を持つことがカギ

東洋経済オンライン / 2025年1月14日 18時0分

この不思議な現象が起こるのは、コンピューターと同じで、意識していなくても問いを置いておくことで、無意識で脳はセンサーを立てて情報収集したり、情報処理したりしてくれるからです。

一方、「問い」を立てずに漫然と何かを体験していれば、ジェットコースターのライドのように体験を楽しんだり驚いたりして終わります。

エンターテイメントとして楽しむにはよいですが、それは深く考えるという行為からは離れていきます。

「わかった!」と思った瞬間に要注意

また、ひとつの「問い」に対して、「わかった!」と思った瞬間で終わらせず、どんどん深掘りしていく姿勢も大事です。

自分がわかっていると思っていることこそ、視点が固定されているため、ほかの観点からの見え方が欠如してしまって「わかっていない」可能性が高いからです。

深掘りしながら、その内容をチャートなどで図解化したり、キーワードを書き出したりして俯瞰することも役に立ちます。

「問い」に対して論理的な答えを求める傾向がある人は、論理を可視化したあとに、それを離れて直感的に感じることをしてみると理解度が広がります。なぜなら、論理や言語のほうが直感的な理解より限定的になる上、情報をつかめるスピードが遅いからです。

逆に直感的に掴むことが得意な人は、受け取った直感がどこからきているかを精査するとよいでしょう。もしかしたら、自分の直感だと思っている情報は、単に固定観念から思い込んだものかもしれません。

大切なのは、経験をしっぱなしや、調べっぱなしで情報を蓄積するだけでなく、その情報の背後にある法則を見出し、異なる情報に共通した法則を発見することです。

これは「見る眼を鍛える」うえで欠かせない姿勢であり、真の感性と美意識を磨く道筋なのです。

自分の前提を疑う

見る眼を鍛えるための方法をもう1つご説明します。それは自分の前提を疑うことです。2つのやり方があります。

①信念体系を疑う

既存の信念体系を疑うことは、新たな発見への第一歩です。

私たちの認識は、過去の経験や学習によって形成された信念体系によってフィルタリングされています。このフィルターを変えることで、新たな視点を獲得できるのです。

たとえば自分が熱中しているものがある場合、なぜそれに熱中しているのか、あらためて探ってみるのもよいでしょう。

②時間軸を自由に操作する

時間の概念を変えることで、物事の見方が大きく変わることがあります。

私たちはしばしば現在の視点にとらわれています。そのとらわれから解放されたら何が見えるのでしょうか。

たとえば、歴史上の出来事を現代の視点で見るのではなく、当時の人々の視点で考えてみたらどうでしょうか。

未来の視点から現在を見ることで、いまの行動の意味が変わって見えるのではないでしょうか。

時間軸を自由に操作することで、事象の因果関係や長期的な影響をより明確に理解することができます。これは、創造的な問題解決や長期的な戦略立案に役立つテクニックでもあります。

これらの方法を用いることで、どのような観点で美しさが成立するのか、それはどのような技で実現してきたか、といったことを新たな視点で考察することができます。

こうして、世界に隠れた美しさや意味を発見して表現する能力が高められるのです。この力は、私たちの世界をより豊かにするだけでなく、仕事や日常生活においても創造性と洞察力を高め、大きな価値をもたらすでしょう。

梅澤 さやか:カルチャーマーケティング・コンサルタント

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