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理想の体形や収入がいつまでも手に入らない理由 強い願いも「無意識」に打ち負かされてしまう

東洋経済オンライン / 2025年1月15日 8時15分

人の行動の99%は無意識に支配されています。顕在意識ではなく、無意識こそがあなたの人生に対して大きな影響を及ぼしているのです(写真:USSIE/PIXTA)

「痩せたい」「ダイエットしたい」と思いつつ「食べずにはいられない」という話はよく聞きます。なぜうまくいかないのでしょうか。それは、顕在意識上で「痩せたい」「ダイエットしたい」と思っているだけで、無意識上ではあなたは「痩せたい」「ダイエットしたい」とは思っていないからなのです。『自分を変える無意識の魔力』から一部抜粋・再構成のうえ、その意味するところを解説します。

無意識に組み込まれたプログラム

「ホメオスタシス」(生体の恒常性)というプログラムには、無意識が深く関わっています。「ホメオスタシス」とは、体内を一定の状態に保とうとする本能的な性質のことです。

例えば、100階建ての高層ビルの屋上から、フェンス越しに下を見たとき。無意識に足がブルブルと震え、「落ちないようにしよう」と気をつけますよね? また、大きな音が突然聞こえたとき、「何かの事故かな?」「爆発かな?」と身をすくめたり、場合によってはそこから逃げようとするでしょう。これらは生まれながらに無意識に刻み込まれているホメオスタシスのおかげです。

ホメオスタシスが正常に機能していない場合、恐怖心を持てなくなり、命を危機にさらしてしまいます。例えば高層ビルの屋上から「気持ち良さそう! 飛んでみたい」などと思ってしまったら、そのまま飛び降りてしまうことだってあります。「いや、そんなことは絶対にしない」と思われるかもしれません。

ですが、生まれつきの障害で「痛みを感じないお子さん」が、何度親に叱られても、高いところから繰り返し飛び降りてしまうという事例もあります。僕たちが通常、リスクを避けて行動できているのは、ホメオスタシスのおかげなのです。ありがたいことですよね。ホメオスタシスは人間にとって必須のプログラムなのです。

ホメオスタシスの目的を端的に言うと「昨日までの自分を保つこと」「1秒でも長く、命を永らえること」です。そもそも、人とはとてもシンプルにできています。

常に抱いている欲求は、2つだけ。1つ目の欲求は、快楽を得ること。そして2つ目の欲求は、痛みを避けることです。「人間は常に痛み(苦痛)を避け、快楽を求める生き物なのだ」ということです。

さらに言うと「苦痛」を避ける欲求のほうが、「快楽」を求める欲求よりも3倍以上強いとされています。想像すればわかるかもしれませんが、1万円もらったときの喜びよりも、1万円失ったときの悲しみのほうが強い気がしませんか?

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