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鳥羽シェフ「ビジネスでモテる」ための言語化術 相手の「課題」を見つけてあげることも大事

東洋経済オンライン / 2025年1月16日 19時0分

相手を知るには、その構成要素を細かく分解することも大事です。

例えばラーメン屋さんなら、スープ、麺、香り、温度など。そしてそのお店が特に大事にしているのが、麺の香りとスープの味の濃さなら、「この温度でこんなにクリアな麺とスープを出すところ、ちょっとないですよね」と言えば、一緒に仕事をしていいと思ってもらえる最低ラインはクリアできる。

その上で「僕なら、さらにこうします」という風にロジカルにこちらのやりたいことを提示し、こちらの熱量を伝えます。

ロジックと熱量、これが相手を口説く時に絶対必要なもの。どちらを先に見せるかは、僕は相手のタイプによって変えるようにしています。

また、何かを精度高く理解するためには、自分の感覚だけではいけません。自分の「いい、悪い」「好き、嫌い」だけだとどうしても、理解の精度が低くなる。

例えばある建築家さんと仕事をする話になった時、「〇〇さんって、すごく光の採り入れ方がいいですよね」と言ったとします。

確かに自分では、その人の光の採り入れ方がいいと思っても、その人がそれについてどういう考え方を持っているか、業界ではどういう評価をされているか、そもそも建築の世界で光を採り入れることは、どれくらい重要なことなのか——そういうことを理解し、言語化しなければならない。それがなく、自分の感覚だけだと、相手の心はつかめません。

うまく言葉で伝えられないと、「この人、俺の建築をわかってないんじゃないか」と思われてしまう。細かく理解していることが伝わると、「鳥羽さんはシェフで、別ジャンルの人なのに、そこまで理解してくれている」と相手は思ってくれる。それは結局こちらの愛が伝わるということで、「モテる」ことにつながります。だから誰かにモテたいと思ったら、その人の土俵を知ることが大事。単にフィーリングだけ、「なんかいいですよね」だけでは難しい。

実現につなげるためには、その特長に関する知識を細かい解像度をもって増やす。

そして相手の大事にしている部分を理解し、言語化して、それを相手に伝えれば、プレゼンの勝率がすごく高くなります。

相手の課題をクリアにして、具体案を提示する

一緒に仕事をする場合は、相手の「課題」を見つけてあげることも大事です。

クライアントからコラボの依頼があった際、先方がこちらに求めていること、つまり「課題」がはっきりしていないこともよくあります。

そういう場合は、先方の課題をこちらがクリアにして、具体案を提示することが必要になります。そのためには、相手を調べて知り尽くさなければならない。そうしないと、課題は見えてきません。

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