1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

分数の割り算はなぜひっくり返して掛けるのか? 子どもに聞かれてわかりやすく説明する方法

東洋経済オンライン / 2025年1月18日 18時0分

算数のなかでもややこしい「分数の割り算」とそれを学ぶ理由について解説します(写真:pu/PIXTA)

分数の割り算は、分母と分子をひっくり返して掛け算にする。それは知っていてもなぜかと聞かれるとうまく答えられない大人も少なくないのでは? 算数のなかでもややこしい「分数の割り算」とそれを学ぶ理由について、東大教授で渋滞学の第一人者である西成活裕先生と文系ライターの郷和貴氏の会話形式で解説します。

※本稿は『東大の先生!文系の私に超わかりやすく算数を教えてください!』から一部抜粋・再構成したものです。

分数の割り算を攻略! ~分数で割る~

西成先生:分数の割り算は、四則演算の中では別格のラスボスです。分数の割り算の解き方はわかっていても、その意味をちゃんと理解している人って、大人でもそう多くないと思います。

【図を見る】逆数を掛けるのは分母がすっきりするから

郷さん:仲間がいてよかった(笑)。

西成先生:たとえば「6 ÷1/2」を考えていきましょう。ガムをイメージしてください。「ガム6枚の中にガム1/2枚分のカタマリがいくつあるか」。

郷さん:ガム1/2枚分のカタマリ……。あ、ガムを半分にちぎるということですか!

西成先生:はい。1枚を友だちと分けるとすぐに味がなくなるし、ちっちゃい風船しかつくれなくてイラっとするやつです(笑)。ちょっと質問を変えましょうか。

「ガムが6枚あります。それぞれ半分にすると何枚になりますか?」。

郷さん:え……。半分にするから2枚になる。それが6セットあるから、「6×2」で12枚ですか?

西成先生:そうです。質問を変えましたが、実はさっきと同じことを意味しています。つまり「6÷1/2=6×2=12」というわけです。このように、1より小さい分数である数を割ると、割られる数よりも増えるんです。まずこのイメージをしっかり持ってほしいと思います。

郷さん:なるほど。

西成先生:ここで分数の割り算の計算式を紹介しておくと、「÷A/B」とあったら、「×B/A」に変換するだけ。分数をひっくり返して、割り算を掛け算にするんです。

郷さん:そういえばアメリカの学校だと「keep,change,flip(そのまま、変える、ひっくり返す)」というフレーズをひたすら覚えさせられるって聞いたことがあります。

西成先生:詰め込み教育ですね(笑)。たしかにそうですね。割られる数はそのままで、÷を×に変え、分数はひっくり返す。この手続きさえ覚えていれば分数の割り算は計算できます。

1問、例題を解いてみますね。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください