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共テ英語「エッセイを作りなさい」問題への驚き 従来にはない出題タイプ、どう解いていく?

東洋経済オンライン / 2025年1月21日 8時30分

ここまでステップ化された問題は、過去の共通テストの中では出題されませんでした。完全に新しい問題形式であり、これからの共通テスト英語リーディングを象徴するかのような問題だったと言えます。

なぜこのような問題を出題したのか?

とはいえ、これは大学入試センターが事前に「令和7年度試験の問題作成の方向性、試作問題等」で公開していた方向性と完全に一致しており、「試作問題A」として公開されていたものとも同じタイプであったため、きちんと対策をしていた受験生であれば解くことができた問題だったと言えます。

東大生たちに話を聞いても、「十分解ける問題だった」「最初は難しそうに見えたが、時間が間に合えば対応できる問題だった」と話していた人が多かったです。

さて、ではなぜこのような問題が出題されたのか?事前に公開されていた「試作問題『英語』の概要」の中で、大学入試センターは問題制作の方向性について下記のように述べています。

・(中略)高等学校において、英語を「聞くこと」、「読むこと」、「話すこと[やり取り]・[発表]」、「書くこと」を統合した言語活動の充実が図られていることを踏まえ、情報や自分の考えを適切に表現したり伝え合ったりするために、理解した情報や考えを整理したり、何をどのように取り上げるかなどを判断したりする力を重視する。

英語を読む授業だけではなく、「話す」授業や「書く」授業が多かったことを踏まえて、このような問題が出題されているというわけですね。

実際、エッセイやレポート・論文を作るときには、英語や日本語にかかわらず、今回の問題のようなステップを踏むことはとても多いです。

多くの人の意見を把握し、その意見をベースとしつつ、資料を読み込んで、自分の意見を整理していく……。かなり複雑な問題のように見えて、実はとてもオーソドックスな問題だったと言えるのです。

「書くこと」を意識した問題が多かった

今回の共通テストの英語リーディングは、以前よりも「書く」ことを意識した問題が多かったと言えます。

第4問ではレポートを推敲することを求める問題が出題されていましたし、第6問でも物語を読んでその感想を述べる問題でした。まさに共通テストの3つの柱である「思考力・判断力・表現力」の中の、「表現力」についての能力を問う問題だったと言えるでしょう。

英語は、どんどん早期教育化が始まっています。小学校で英検3級を取るような人も増えています。高校生には、英語を「読める」だけではなく「書く」ための能力も求められるようになってきたということなのかもしれません。

今後、このような傾向は続いていくと考えられます。ぜひ、これから受験を控えている人は参考にしてもらえればと思います。

西岡 壱誠:現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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