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会社擁護で炎上「フジ男性アナ」に私が同情する訳 注意不足だが、彼も今回の騒動に巻き込まれた側だ

東洋経済オンライン / 2025年1月21日 17時40分

その次に話を振られたのが、「情報キャスター」を務める酒主義久アナウンサー(37)だ。

「もどかしいのが一番。13年働いてきて、一度も辞めたいと思ったことがない大好きな会社だ」と語り始め、涙を浮かべながら「大好きな仲間が苦しんでいる姿を見てきた。好きな会社を良くするためにも、調査や説明を今後しっかりとしてほしい」との思いを語った。

これら番組内の発言は、ネットニュースとして即座に拡散した。しかし、酒主アナの発言には、批判が相次ぎ、Xでは「フジ37歳男性アナ」がトレンド入りした。

批判の多くは、感情的な「涙」を見せたことに対してで、「お涙頂戴で同情してもらおうとしているのか」といった論調が見られる。

また、「大好きな会社」と表現したことで、今回の事案についても、会社擁護の姿勢ととらえるネットユーザーが多いようだ。加えて、酒主アナが男性であることから、「“献上”されない立場から言われても」といった批判も出ている。

SNS上には「切り抜き動画」が流れ、あらゆる側面から酒主アナへのバッシングが相次いでいる。

しかし、個人的には「たたかれすぎ」なのではないかとも感じる。

たしかに涙を流したことで、情報を伝える立場として「プロ失格だ」と判断されている点は同意する。また「好き・嫌い」の感情に持ち込むことで、問題を直視していないような印象を残したことも残念だった。

一連の事案は、組織による問題である

同僚への気遣いと、自社への叱咤。その「もどかしさ」からのコメントは、一見バランスを取っているように見えるが、視聴者は「当事者であるアナウンサー側の生の声」を求めている。

たとえ企業側に寄った内容が思い浮かんだとしても、発することで反発を招くと予想すべきだった。その点においても、注意不足だったと言えるだろう。

それでも酒主アナを擁護したくなる理由は、一連の事案は、組織による問題であり、社員一人ひとりが責を負うべき内容ではないからだ。

「社長会見が不十分」と考えられている現状、「顔出し」で行われるフジ社員の発言は、社としての見解と認識される。当然ながら、そこで感情を発露してしまったのは、酒主アナの落ち度ではあるが、元々は「無関係にあたる(と思われる)アナウンサーを矢面に立たせた企業」の問題だ。

発言する順番もまた、影響したと考えている。風間氏が「視聴者の納得感」、小室アナが「報道機関としてのあり方」と「SNSでの流言飛語」について触れている以上、これらのポイントへの言及は避けるべきだろう。となると、酒主アナが「職場の環境」に焦点を当てた経緯も、それなりに理解できる。

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