大阪モノレール「存在感薄い」彩都線の将来は? 利便性は着実に向上、列車本数も増えている
東洋経済オンライン / 2025年1月22日 6時30分
大阪府北部を走る大阪モノレールは、路線長が2路線を合わせて28.0kmと、モノレールとしては日本最長を誇る。
【はじめに写真を見る】大阪モノレールの万博記念公園駅で本線から分かれて北へ延びる彩都線。本線ユーザーもあまり知らない、阪大病院前駅から先の沿線風景。正式な路線名称をご存じですか?
このうち本線に相当する大阪モノレール線は、1990年に千里中央―南茨木間が開業。その後も路線を延ばし、1997年には大阪空港―門真市間が全通した。
本線は放射状に延びる各路線をつなぐ
本線が通る北摂・北河内エリアには、大阪市中心部から放射状に何本もの鉄道路線が延びているが、これらをつなぐ路線はなかった。阪急・京阪・北大阪急行・Osaka Metroの計6路線と接続し、大阪市中心部に出ることなくこれらの路線を行き来できる大阪モノレールは、筆者を含め沿線住民にとって非常にありがたい存在である。
また、大阪国際空港(伊丹空港)に乗り入れる唯一の鉄道としても機能しているほか、沿線には大規模な大学があり、日中でも多くの利用が見られる。現在は門真市―瓜生堂(仮称)間の延伸工事が進行中で、完成後はJRや近鉄とも接続。さらに便利になることだろう。
【写真】大阪モノレールの万博記念公園駅で本線から分かれて北へ延びる彩都線。本線ユーザーもあまり知らない、阪大病院前駅から先の沿線風景。正式な路線名称は?
一方、本線の万博記念公園駅から分岐するのが、全長6.8kmの彩都線だ。正式な路線名称は「国際文化公園都市モノレール線」。国際文化公園都市とは大阪府の茨木市と箕面市にまたがるニュータウンで、2004年に街びらきが行われた。その愛称が「彩都」であり、これが2007年に当エリアまで延伸されたモノレール路線の愛称にも使われたかたちだ。
その彩都線は、1998年に万博記念公園―阪大病院前間が先行して開業した。阪大病院前駅は、その名のとおり大阪大学医学部とその付属病院が目の前にある。モノレールが開業するまで、病院への公共交通はバスのみという状態であり、アクセスが飛躍的に向上した。
彩都線はニュータウンの足の役割が大きい
また、その途中に設けられた公園東口駅は、プロサッカーチームのガンバ大阪が2015年までホームスタジアムとして使用していた万博記念競技場の最寄り駅。試合開催日には多くの観客が同駅を利用し、臨時列車も設定されていた。ホームスタジアムの変更に伴い、大規模な増発が行われることはなくなったものの、今も一定の利用がある。
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