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大阪モノレール「存在感薄い」彩都線の将来は? 利便性は着実に向上、列車本数も増えている

東洋経済オンライン / 2025年1月22日 6時30分

前述のとおり、彩都線は2007年に彩都西駅まで延伸開業。ニュータウンの通勤通学客輸送という新たな役割が加わった。彩都は東西方向に長く、彩都西駅はその西端に位置する。

開業から18年が経過した駅周辺は、マンションや戸建て住宅が立ち並ぶほか、大きな公園が計画的に配置され、整った街並みに。企業の研究所なども設けられ、整備が進んだように見える。

だが、駅徒歩圏から離れると今も更地のままの住宅用地などが点在している。開発が順調だったとは決して言えず、「ようやくここまできた」といった印象が強い。

その原因としては、先に述べたように大阪モノレールが都心から延びる鉄道路線をつなぐ路線であるという点が大きい。大阪モノレールだけでは大阪市内へ直接出ることができず、必ず乗り換えが必要となる。彩都線の場合、万博記念公園駅で乗り換える必要もあり、大阪市内へは2回の乗り換えが必須となる。アクセスが良いとは言い難い。

ただし、平日は昼間時間帯を除いて大半の列車が万博記念公園駅から本線に乗り入れ、千里中央方面に直通。2023年のダイヤ改正からは本線とほぼ同等の列車本数が確保され、万博記念公園駅での待ち時間は減少した。少しずつ、だが着実に、彩都線の利便性は向上している。

着実に利便性は向上

彩都の中部地区と東部地区は当初の開発計画が大幅に変更され、東部地区は住宅地ではなく産業・業務施設を主体とする土地利用計画に切り替えられた。また、当初は国際交流施設や文化施設などがある「国際交流ゾーン」と位置付けられていた中部地区も、現在は工場や物流拠点としての活用が進んでいる。

彩都西駅の東側には東部地区方面に延びる線路と用地が確認でき、終着駅となるはずだった東センター駅の近くには車庫用地も確保されていたが、ここで列車が見られることはなさそうである。

2007年に開業した彩都西駅と豊川駅は、駅舎のデザインが駅ごとに異なっており、統一デザインで建設された他駅とは対照的。ホームが4両対応となっているのも特徴の1つだ。

大阪モノレールは開業時から現在まで4両編成で運行されているが、将来的には6両編成への増車が考慮されており、各駅のホームは6両対応となっている。車両も同様で、たとえば開業時に導入された1000系は車両番号が門真南方から11xx-12xx-15xx-16xx(xxは編成番号)とされており、6両編成への増車時には中間に2両が組み込まれることが番号からも明らかだった。

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