バレンタイン前にチョコ価格高騰が止まらぬ痛手 「カカオショック」店頭の高カカオ商品数は2割減
東洋経済オンライン / 2025年1月22日 12時0分
チョコレートの値上がりや品薄がみられる中、バレンタインが迫っている。バレンタインは、チョコレートの販売が最も伸びる時期だ。
コロナ前の2019年には、月平均の販売金額が351億円だったのに対し、2月はおよそ1.5倍の538億円だった。コロナ禍の外出自粛を背景として、バレンタインに人と会ってチョコレートを贈る機会が減ったため、2月の販売金額は2020年から減少傾向にあり、2023年には2019年よりも12%減の476億円まで落ち込んだ。
月平均では2023年の販売金額は2019年よりも2%減にとどまっていることから、コロナ禍がバレンタインのチョコレート需要を縮小させていたことが見て取れる。
バレンタイン需要は回復しつつあるが…
ところが、2024年にコロナの5類移行後初のバレンタインを迎え、2月の販売金額は前年より4%増の496億円とバレンタイン需要に回復の兆しがみられた。バレンタインの時期に販売が伸びる傾向の強い板チョコレートについては、2月の販売金額が前年よりも20%増加している。バレンタインの時期に人と会う機会が増えたことに加えて、店頭での催事も増えたこともあったのだろう。
2025年も、コロナ禍で滞っていた人流が2024年に続いて戻りつつある。一方で実質賃金は伸び悩み、チョコレートに限らず物価高が続いているのが現状だ。高カカオタイプをはじめとするチョコレート商品の品薄も依然として解消していない。
カカオショックの影響で割高に感じ、チョコレート以外を贈る人が増える可能性もある。バレンタイン商戦ではカカオ使用量を抑えた商品を拡充しようという動きも見られる。今年のバレンタインからは目が離せそうにない。
木地 利光:市場アナリスト
-
- 1
- 2
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
チョコレートがキャビアと同じ“セレブの食べ物”に!? 「販売自体をやめてしまったほうが…」カカオの歴史的高騰に苦しむ洋菓子業界の嘆き
集英社オンライン / 2025年1月18日 10時0分
-
健康志向に応えるチョコ風味菓子の「意外な」原料 「失敗」から誕生、高騰するカカオの代わりに
東洋経済オンライン / 2025年1月15日 9時0分
-
【バレンタインデーに異変?】カカオ高騰でチョコ値上がり...救世主は「プレミアム準チョコ」!?カカオを減らしてチョコを作る"技術力"に注目【カカオショック】
MBSニュース / 2025年1月13日 15時22分
-
板チョコに活性化の兆し 山場はバレンタインデーの2月 既製品の価格高騰による手作り需要増加で
食品新聞 / 2025年1月12日 8時1分
-
カカオショック・他カテゴリへの流出・地球温暖化 逆風下のチョコレート市場でロッテが見出す勝算とは?
食品新聞 / 2024年12月31日 10時38分
ランキング
-
1フジ「CM停止ドミノで大赤字」が普通にあり得る訳 倒産は非現実的だが、営業利益率を考えると
東洋経済オンライン / 2025年1月22日 14時15分
-
2誰もがぶつかる「40歳の壁」攻略した人が強い真実 「得る」から「減らす」へ、潮目が変わる人生の分岐点
東洋経済オンライン / 2025年1月22日 7時40分
-
3下請けとの価格交渉、タマホームがまた最低評価…経済産業省が「後ろ向き」3社公表
読売新聞 / 2025年1月21日 20時12分
-
4ガソリン、185円に上昇=補助金縮小、ドライバーに打撃―経産省
時事通信 / 2025年1月22日 17時9分
-
5鳥インフルで“エッグショック”再び? たまご価格さらに高騰も…オムライス専門店「いつまで続くのか」
日テレNEWS NNN / 2025年1月22日 12時11分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください