1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「失敗は成功のもと」を鵜呑みにしている人の盲点 リスクを「リスクでなくする」ためのプロセス

東洋経済オンライン / 2025年1月23日 13時0分

ではプロセス管理は、どのようにすればいいのか。私は次の5つを大事なポイントとしています。

①想定しうるすべての可能性(リスク)を洗い出す

どのような障害があるかわからないので、あらゆるリスクに備えておきます。「この状況が起きたら、こういう処置をする」「次にこうなったら、この対処法に切り替える」と対策を用意しておけば、判断に迷うことはありません(リスク管理については後述します)。

②プロセスを緻密にする

仮に、「ゴールまでにやらなければいけない工程」が3つあったとします。この場合、1つも省くことなく、間を飛ばすことなくプロセスを設計することが大切です。「1つくらい工程を飛ばしてもかまわない」と油断すると、早くゴールに到達できても、質が低下して望む結果は得られません。

③いつ、誰がやっても同じ結果が出るようにする

「チームとしての結果」を出すためには、誰がいつ作業しても同じ結果が得られるように、手順や方法を標準化(マニュアル化)することが重要です。業務が属人化すると、他の人が同じ結果を出すことが難しくなります。属人化とは、特定の人しか業務内容や業務フローがわからない状態のことです。

④プロセスを改善し続ける

結果を得るための工程が、「A、B、C」の3つあったとします。「A→B→C」の順番でプロセス管理をした結果、「思ったほどの結果が得られなかった」のであれば、順番を入れ替える、工程数を増やすなどして、プロセスを改善します。

⑤プロセスが決まったら、1つ1つ着実に実行する

やるべきことがたくさんあったとしても、できることは1度に1つです。2つ3つ同時進行したり、「1つ飛ばし」で行ってはいけません。1つ1つ着実に実行していきます。

私は、「正しいプロセスに従って淡々とやり続けていけば、必ず結果にたどり着く」と考えています。プロセスがあいまいだと、人は「このまま続けてもいいのか」「どうしてこれをやらなければならないのか」と不安を抱きます。

ですが、「プロセス通りに進めば、必ずゴールに結びつく」という確信があれば、迷うことなく行動できるのです。これが質の向上、さらには時間や手間の短縮に結びつきます。

リスクが「リスクでなくなる」ための準備

プロセス管理では、想定しうるすべてのリスクを洗い出します。リスクとは、「何らかの危険やミスが発生する可能性」のことです。

リスクはあくまでも「可能性」ですから、私は、「可能性をつぶしておけば、その時点でリスクではなくなる」「事前に対策が準備されているリスクは、リスクではない」と考えています。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください