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「中居・フジテレビ問題」で目立つ政界の"及び腰" 総務相「迅速な調査」要求も、踏み込んだ対応なし

東洋経済オンライン / 2025年1月25日 8時20分

そうした中、今回の問題での追及報道を続ける週刊文春は、23日発売号で、総務省元幹部のフジへの天下り問題を大きく取り上げた。「中居正広9000万円トラブル=フジテレビ“ガバナンス崩壊”の裏で『総務省キャリア官僚』が続々天下り!= 」という特集だ。

それによると、フジサンケイグループの持株会社であるフジ・メディア・ホールディングスを含むグループ企業に、4人の総務省のOBが天下りしているという。「もともと総務省の天下り役人はフジが突出して多い」(官邸筋)といわれてきた経緯もあるが、文春は「天下り役人の1人は、昨年6月26日にフジ・メディア・ホールディングスの取締役に就任した山田真貴子氏」とあえて実名を挙げている。

この山田氏は1984年に旧郵政省に入省し、2013年に当時の第2次安倍内閣で女性初の首相秘書官に抜擢され、安倍政権を支えた人物。その後も出世街道を歩み、2017年には同省放送担当トップの情報流通行政局長に就任。さらに、女性初の総務審議官を経て、2020年7月に退官している。

さらに、退官直後の2020年9月には、当時の菅義偉内閣のもとで女性初の内閣広報官に就任。しかし、総務審議官時代に菅氏の長男が勤めていた放送事業会社『東北新社』から、一晩に7万4203円という高額接待を受けていたことが、これも『週刊文春』の報道により発覚して大きな批判を浴び2021年3月に内閣広報官を辞任している。

そんな経歴を持つ山田氏のフジへの「天下り」については、「放送を巡って問題が起こった際、テレビ局は総務省から追及される立場なので、放送行政トップの情報流通行政局長経験者は調整役として貴重な存在」(フジ関係者)との位置づけで、「山田氏はフジ・メディア・ホールディングス取締役とフジテレビ社外取締役も兼務している」(同)のが現状だ。

これに関連して、元内閣官房参与で中央省庁の情報に詳しい高橋洋一氏=「政策工房」会長=は23日にJ-CASTニュースで、フジ社長の会見について「なぜこんな無様な社長会見になったのか。いずれにしても、フジグループ自体がグダグダだ。本体が酷ければ、周りでサポートしなければいけない」と厳しく指摘。

その上で「監督官庁の総務省はどうなっているのか。村上総務相はやや距離を置いているようだが、それもそのはずで、総務省からは、フジグループに対し複数の天下りがあり、筆頭格は山田真貴子氏だが、今回の事件では全く機能していない」と苦言を呈した。

「必要あれば適切に対応」と林官房長官

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