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「プロ野球キャンプ」昭和と令和で全然違う実態 昔はひたすら走って「贅肉」を絞っていたが…

東洋経済オンライン / 2025年1月26日 11時30分

「春季キャンプ」のタイムスケジュールをざっくりと紹介しよう。

選手は朝9~10時頃にグラウンドに姿を現す。始動は沖縄キャンプのほうがやや早く、宮崎が遅い傾向にある。

トレーナーの指導でランニングや準備運動(ウォーミングアップ)を行う。続いてキャッチボール、ペッパー(バットでボールを打ち返す練習)などを行う。

ここから野手組、投手組に分かれてシートノック(守備位置についてノックを受ける)や投内連携(投手が参加した、バント処理やバックホームなど状況別の守備練習)を行う。投手はブルペンに入って投球練習を行う。

練習は原則としてユニフォームで行う。選手はこの間、頻繁にアンダーシャツを着替える。ウォーミングアップの開始からシートノックなどチーム全体練習が終了するまでは、2時間半程度。昼過ぎにはチーム全体の練習は終わってしまう。

練習が長かった少し前までの春季キャンプでは「キャンプの掛け持ち見学」も可能だったが、昼には全体練習が終わる今は難しくなった。

あとは個々の選手がバッティングゲージを使っての打撃練習や、守備練習、ブルペンでの投球などを行う。フォームの改良など特定の目的を持つ選手の中には、室内練習場でコーチやアナリストなどとマンツーマンで練習する選手もいる。

「贅肉」を絞った、かつてのキャンプとの違い

かつての春季キャンプは、オフの間にたっぷり休養を取って(取り過ぎて)、でっぷり太ってキャンプインする選手がいた。昭和の阪神は、たとえば田淵幸一や遠井吾郎、江夏豊、川藤幸三など巨体の選手がキャンプ地に来て「阪神部屋」と揶揄されたこともあった。こういう選手は最初の10日間くらいはひたすら走って「贅肉」を絞ったものだ。

しかし、今はベテランから若手まで、大部分の選手が「明日からでも試合ができる」コンディションでキャンプインする。以前は1クール(4~5日)目は、ブルペンでの投球練習はほとんどなかったが、今は2月上旬でも普通にブルペンで投げている。

選手の仕上がりが早いから実戦のタイミングも早くなる。近年は2月前半から「紅白戦」「練習試合」を組むことも多い。その日のキャンプのタイムテーブルと、誰がどんなスケジュールで練習をするかはきめ細かく決められていて、メイングラウンドの前に張り出されている。

春季キャンプの見どころと楽しみ方

春季キャンプの見どころは、何と言っても「選手を間近で見ることができる」ことだ。

「サインOK」のキャンプ地も多い。しかし多くのキャンプ地では「球団が指定した場所」に限って、スタッフの立会いの下、人数を限ってサインを許可している。最近は、色紙の束を抱えてキャンプ地をうろうろする人をよく見かけるが「サインをしてもらって当たり前」ではないことはわきまえよう。また、選手の体にタッチするのは、どんな状況でもNGだ。

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