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「御上先生」伝授"思い出す勉強法"で成績は伸びる ただ教科書やノートを見返すだけの復習はダメ

東洋経済オンライン / 2025年1月27日 9時0分

「当たり前じゃん!」と思われる方が多いのではないかと思いますが、この区別はとても重要です。なぜ重要なのかというと、人間の記憶の弱点は、大概、「思い出す」ほうにあるからです。

例えば、初対面の人の名前を記憶するという状況を考えてみましょう。
自己紹介をされたときに「ああ、是枝さんって言うんですね。よろしくお願いします」というやりとりをする。これは、「覚える」作業ですね。そして1カ月後に、再会したときに、「あ、ええっと、あっ!是枝さんですよね!」となる。これは「思い出す」作業ですね。

よく「人の名前を覚えるのが苦手なんですよ〜」と言う人がいますが、実はこういう人でも、人の名前を聞いたら、「ああ、そういう人いたな」と、案外、初対面のときの話を覚えているんですよね。「是枝さん?そんな名前の人、出会ったことありましたっけ?」となる人は、めったにいません。

これは何を意味しているのかというと、「記憶が苦手だ」「暗記が苦手だ」と思っている人でも、意外と「覚える」ことは得意なのです。苦手なのは「思い出す」ことであって、「思い出す」練習さえうまくできれば、誰でも記憶や暗記に関する悩みを解消できるのです。

皆さんはテスト中に、「うわ、この単語どんな意味だっけな。この間、先生が説明していたような気がするけど、全然思い出せないな」といった経験をしたことはありませんか?

先生の説明に限らずとも「あの本に書いてあった気がする」「昨日のテレビで見た気がする」など、どこで覚えたのかはわかっても、一向に思い出せないという経験は、よくあることなのではないかと思います。

これらはどれも「思い出す」練習をしていないことに原因があります。人間の脳は、私たちが思っているよりも、多くのことを覚えてくれるので、「覚える」練習はあまりしなくても問題ありません。

むしろ問題なのは、「思い出す」練習のほうです。いざ本番にならないと、なかなか実践の機会が得られないため、「思い出す」練習については、意識的に、日々の生活の中に取り入れないといけないのです。

白紙の状態で、思い出す作業に集中

そこで役に立つのが「アクティブ・リコール」。御上先生がお勧めしていた勉強法です。この勉強法では、白紙の状態で思い出そうとしますから、余計な情報を頭に入れることなく、ただ思い出すという作業に集中できます。

問題を解くという勉強法も、覚えたものを思い出すという点では、共通しているのですが、問題文や選択肢が目に入るので、その分、思い出す作業の邪魔になってしまうのです。

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