「子どもへの魔法の言葉」は扱い方に注意が必要 「ありがとう」「大好き」「信じているよ」も逆効果に
東洋経済オンライン / 2025年1月30日 7時30分
「ありがとう」「大好き」「信じているよ」などの魔法のような言葉も同じです。これらの言葉は、子どもたちに安心感や自信、親とのつながりを感じさせる、まさに「心の栄養」となる言葉です。しかし、これらの言葉も、使い方を間違えると逆効果になることがあります。
たとえば、「ありがとう」という感謝の言葉があります。子どもが家事を手伝ってくれたり、ちょっとした親切をしてくれたりしたとき、心からの感謝を込めて「ありがとう」と伝えることで、その言葉は子どもの心に温かく響きます。「親が自分を認めてくれた」という実感は、子どもにとって大きな自信となります。
しかし、感情を込めずに義務的に「ありがとう」と言った場合、子どもはその言葉の背景にある気持ちを感じ取ることができず、逆に「どうせ本気じゃない」と感じてしまうこともあるでしょう。
また、「大好きだよ」という言葉も、笑顔で子どもの目を見ながら伝えれば、子どもに安心感や愛情を届ける素晴らしい言葉です。しかし、忙しさや疲れの中でただ言葉だけを投げかけるような伝え方では、その愛情が子どもに伝わりにくくなります。「どのように伝えるか」という部分がいかに大切であるかが、ここでもわかると思います。
叱る場面での言葉の工夫
言葉の伝え方が重要なのは、褒めるときや感謝を伝えるときだけではありません。子どもを注意したり、叱ったりしなければならない場面でも、「どのように言うか」によって、その言葉が子どもの成長に役立つものになるか、逆に心を傷つけるものになるかが変わります。
たとえば、子どもが散らかしたおもちゃを片付けないとき。「何で片付けないの!」と感情的に怒鳴ってしまうこと、あるかもしれません。親にとっては、イライラが募る場面かもしれませんが、ここでただ感情をぶつけてしまうだけだと、子どもはその言葉の内容を受け取るのではなく、「お母さんは怒っている」という事実だけを感じ取ります。
そして、反省するどころか「自分はダメな子なんだ」と感じたり、恐怖心を抱いたり、時には、親を敵としてみなしてしまうことすらあります。
このような場面では、「一緒に片付けてみようか〜」「片付けたらすごくきれいになるね〜」といった、前向きで協力的な言葉に変えてみることをおすすめします。同じ「片付けてほしい」という要望であっても、伝え方を工夫するだけで子どもの受け取り方が大きく変わり、行動を促すことができます。叱りたくなる場面でも言葉に愛情や気遣いを込めることで、子どもの心に届く「建設的な言葉」に変えることができるのです。
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