「トランプ2.0」でドル円相場はどこまで動くのか 日米金利差の縮小で2025年前半に円高局面も?
東洋経済オンライン / 2025年2月1日 8時0分
実際2024年7月、予想外の円安でインフレの上方リスクが高まっていたため利上げした。植田ショックと言われたが、その理屈は頷けるものだった。物価は国内価値で為替は国外価値であることを踏まえると、そもそも、為替と物価を切り離して考えること自体に無理がある。
――為替の動向を見るうえで、FRBの利下げ見通しもポイントになると思いますが、どう見ていますか。
FF金利は世界の資本コストになるので、その上下動が為替の方向を規定する。私の見通しの前提は、2025年の上半期中に最大2回。ただ、2回であろうと1回であろうと、年内に「利下げの終わり」が争点化することついて、コンセンサスが集約されつつある。
マーケットは、極端な展開しか織り込みにいかないので、利下げの終わりがコンセンサスになると、その次に来るのが利上げの始まり。結果、日米金利差が開いて、円安相場が再起動してしまう。
例えば、今日のドル円相場は155〜156円だが、10円下で利上げが始まっても1ドル145円。15円下でも140円。そこからアメリカの利上げ局面が始まるのは、日本にとって”痛い話”だろう。
一方、日銀がまだ利上げするかもしれない状況で、かつアメリカの利下げの可能性が残されているという意味では、2025年の前半は金利差縮小に伴う円高を拾うチャンスではある。つまり一時的な円高の局面がくるかもしれない。
動画内ではこのほかにも、「日常生活への為替の影響」などについて聞いています。
井下 健悟:東洋経済 記者
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