超有名な医学誌が発表、「1日のお酒の適量」とは? アルコールの「がん発生リスク」もここまで判明
東洋経済オンライン / 2025年2月2日 7時50分
古来「酒は百薬の長」と言われてきた。また、適度な赤ワインの摂取が心血管疾患のリスクを低下させるとする「フレンチ・パラドックス」の説も広く知られている。
ところが、近年の研究により、アルコールががんを引き起こすメカニズムや具体的なリスクが次第に明らかになってきている。
アルコール飲料に「がんリスク」明記?
2025年1月3日、民主党バイデン元大統領の最後の意地の1つが、公衆衛生分野で巻き起こった。
保健医療監察官(サージョン・ジェネラル)のヴィヴェック・H・マーティ氏が、アルコールと発がんリスクに関する重要な勧告を発表。そのうえで、アルコール飲料のラベルに“がんの発症リスクを明記すること”が、提案されたのだ。
これが実現すれば、喫煙が健康を害することが記載されているタバコのパッケージと同様の規制となる。
アルコール摂取は、アメリカ国内で“予防可能ながんの要因の3番目”とされている。
アメリカの2019年のデータでは、全がん症例に占める発がん原因の割合は、1位が喫煙で16.9%、2位が過体重・肥満で7.8%、3位がアルコールで4.9%となっている。がん死亡の原因は同じく喫煙22.3%、過体重・肥満6.9%、アルコール4.8%だ。
アメリカでは、毎年約10万件のがんと2万件のがん関連死がアルコールによって発生していると見積もられており、飲酒によって、乳がんや大腸がん、食道がんなど、少なくとも7種類のがんが引き起こされる可能性があることは、今や定説となっている。
アルコールのがん発生の仕組み
アルコールのがん発生のメカニズムは、アルコールが体内で代謝される際に生成される「アセトアルデヒド」という物質が重要なポイントとなる。
アセトアルデヒドは毒性を持つ化学物質であり、発がん性が確認されている。この物質はDNAを損傷し、その修復を妨げることで細胞に変異を引き起こし、がんの発生をもたらす。
さらに、アルコールは体内で活性酸素を生成し、細胞や組織を損傷する。特にホルモンのバランスを乱すことが指摘されており、女性ホルモンのエストロゲンの働きに影響を与えることで、乳がんなどホルモン依存性のがんのリスクを高める可能性もある。
このような直接的な作用に加えて、アルコールは口や喉の細胞の透過性を高めるため、タバコなど、ほかの発がん物質が細胞に侵入しやすくなるともいわれている。
特に日本人で注目されるのが、少しお酒を飲んだだけで顔が赤くなったり、頭痛や動悸、吐き気を感じたりする「フラッシング反応」と呼ばれる現象だ。
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