「つまらないアイデア」ばかり出す人に欠けた視点 そもそも「よいアイデア」の基準を持っていますか?
東洋経済オンライン / 2025年2月6日 16時0分
つまり、〈独自性〉が高く〈市場性〉は小さい。右下にくるのは、量販店で売られているような衣料品である。トレンドに左右されないベーシックなデザインを売りにしているため、多くの人に受け入れられる。つまり〈独自性〉が低く〈市場性〉が大きい。このような傾向は、あらゆるテーマで当てはまる。
このような傾向に対して、右上を狙うのが「両立」である。
通常は左上か右下のどちらかの選択が迫られる中で、右上のポジションをとることができれば、競合に対して競争優位を築くことができる。この右上には、イノベーションに成功したあらゆる事業が当てはまる。GAFAと呼ばれるグーグル、Amazon、フェイスブック、アップルのような、ITプラットフォーマーはイメージしやすいのではないだろうか。
アイデアの手順
〈独自性〉と〈市場性〉の両立に対して、どのようにアプローチしていくべきか。結論から述べると、以下の3ステップで事業の中核となるアイデアを手に入れることができる。
① 発想する:〈独自性〉の創出
② 定める :〈市場性〉の要件化
③ 見極める:要件を満たす〈独自性〉の選択
この3ステップは、先の〈独自性〉と〈市場性〉の関係を示した次頁の図「アイデアの手順」で説明することができる。
「①発想する」は、〈市場性〉のことは横に置き、図の左上の領域の〈独自性〉から考える。
「②定める」は、左上から右上にシフトさせるために必要な〈市場性〉の要件を洗い出す。
「③見極める」は、手元にある〈独自性〉が〈市場性〉の要件を満たすかどうかを検証する。満たしていればその〈独自性〉を選択、満たしていなければまた「①発想する」に戻る。
〈独自性〉と〈市場性〉の両立を目指す上で回避すべき点がある。それは図の右下の〈市場性〉からアイデアを考えるアプローチだ。典型例にマーケットリサーチやユーザヒアリングがあるが、これらには致命的な欠点がある。それはあなたが既存の「正しい」情報で満たされてしまうことだ。
今井 裕平:ビジネスデザイナー
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