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中途採用が多いが、勤続年数も長い会社100社 中途採用者を定着させられる企業の特徴

東洋経済オンライン / 2025年2月6日 7時0分

中途採用が多いが、勤続年数も長い会社100社

前回配信した「新卒採用が多いが勤続年数も長い会社ランキング」では、企業の新卒占有率が徐々に低下していることを紹介した。そして、それは中途採用が増加傾向にあることも意味している。

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そこで今回は、『CSR企業総覧(雇用・人材活用編)』2025年版の掲載データを使い、2024年4月新卒入社者(一部、通年採用や第2新卒等を含む)と、2023年度の中途採用者数の合計に対して、中途採用者が占める割合を「中途採用占有率」として算出した。

このうち採用人数が新卒・中途合計20人以上かつ中途採用占有率が50%超、平均勤続年数が15年以上の企業を中途採用占有率が高い順にランキングした。なお、中途採用者数には、非正規社員から正社員への登用を含む場合がある。

独自の採用ポリシーを掲げ、中途採用に積極的な会社はどういったところがあるだろうか。

ランキング上位の企業はここ

1位のバルカーは中途採用占有率が100%(中途採用人数23人、以下同)。配管の液・気体漏れを防ぐシール材の老舗メーカーで、工業用パッキンでは国内首位。退職した従業員の再雇用制度などを導入している。ただ、同社では2024年に、執行役員など幹部社員による水増し請求などの不正行為が発覚。同年11月に再発防止策を講じている。

2位のIDECは93.5%(29人)。制御機器の専業総合メーカーで、工場用の操作スイッチや表示ランプで国内シェア首位。新卒では技能伝承のために、修士や高専卒など幅広い理系学生を採用している。一方で非正規社員からの正社員登用も積極的に進めるなど、キャリア採用とその後の適正配置による人材の育成・活性化を進めている。退職した従業員の再雇用制度を設けており、利用実績もある。

中途採用人数でみると、3位の学研ホールディングスは2037人(中途採用占有率90.7%、以下同)とランキング中最多だ。専門性や業務の性質を考慮して、塾、介護、認知症などの領域で比較的中途採用が多い。また、地域密着の事業展開をしているため、新卒よりも中途採用の方が柔軟な採用ができるという。

平均勤続年数は、85位のJVCケンウッドが24.7年(57.3%)、21位のヤマトホールディングスが24.1年(75.0%)と長い。

中途採用者を定着させるには

中途採用比率が高い会社は、サービス業や製造業を中心に法令順守の観点から非正規社員の正社員への登用を進めている。さらにニッチでシェアが高い会社は、専門性や経験を評価して経験者を採用し、人材育成の部分でも工夫している。

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