X、ダイソン、ルンバを成功に導いた"ある共通点" 必要だとわかっていても難しい「独自性」の作り方
東洋経済オンライン / 2025年2月7日 17時45分
新しいビジネスを考えようとしても、斬新なアイデアが出てこない。
面白いアイデアが生まれても、事業化を進める過程でそのアイデアが丸くなってしまう……。
こんな悩みを抱えたことはありませんか?
腕に巻き付け装着するウェアラブルメモ「wemo」、羽田空港国際線にある人気ギフトショップなど数々のビジネスをヒットさせてきたビジネスデザイナーの今井裕平氏に、「ビジネスアイデア」の出し方のヒントを聞きました。
(本稿は今井裕平氏著『すごいアイデア』の一部を抜粋しお届けします。)
着眼点で勝負する
アイデアづくりの最初のステップは、〈独自性〉の創出である。この〈独自性〉なくして新たなビジネスで勝つことはあり得ない。ここでの〈独自性〉とは、
① 競合と差異がある
② その差異が圧倒的に大きい
この2つを満たすアイデアと定義する。
「圧倒的な差異」を具体的にイメージしてもらうために、掃除機のルンバを例に挙げる。ルンバには従来の掃除機と決定的な違いがある。今では当たり前のように思われているが、それは「自動」であるということだ。これまでの掃除機は「手動」を前提にしていたが、ルンバは人の手を介することなく、自動での掃除を実現し〈独自性〉を築いた。
この偉大さにピンとくるであろうか。もう少し突っ込んだ話をしてみたい。もしあなたが掃除機メーカーの開発担当だったとする。上司に新しい掃除機を企画せよ、と指示されたらどのような掃除機を考えるだろうか。そのときに「自動」という視点で発想することができるだろうか。おそらく、吸引力や軽さ、コードレスなど、「手動」を前提にした掃除機を企画するはずだ。
このルンバの事例には大きな学びがある。それは「手動」ではなく「自動」という着眼点で、〈独自性〉の勝負がついている点である。
逆に言うと、「手動」の中で考えたアイデアはどんぐりの背比べであり、〈独自性〉を得ることはできない。つまり、着眼点こそが〈独自性〉の源泉なのである。闇雲にアイデアを考えることを禁じ、着眼点で勝負することを固く誓うべきである。
〈独自性〉のつくり方
この〈独自性〉の源泉となる着眼点を「新常識」と呼ぶ。この新常識をつくり出すことができれば、ルンバのように着眼点で勝負することができる。実はこの新常識にはシンプルな公式がある。それは、
A(常識)→ B(新常識)
である。ルンバを公式に当てはめると、
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