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レビューは賛否なのに大人気のホラーゲーム 遊ばなくても楽しい? 評価の二極化が示すゲーム市場の変化

東洋経済オンライン / 2025年2月7日 14時30分

そうして明らかになった新情報をインターネット上で共有したり、あるいは設定をファンが考察するなどして、新作が出るまでの合間を埋めるように盛り上がりをキープした側面もある。

『ポピープレイタイム』はかなりの人気で、モバイル版の偽物が大量発生するほどの事態にもなっている。日本では東京スカイツリーのソラマチでポップアップストアが開催されるなど、海外ほどではないにしても確実に支持を得ているといえよう。

誰もが手軽に遊べるゲームとは言い難い

しかし、『ポピープレイタイム』は日本においてなかなかハードルの高いゲームである。なぜそういったゲームが人気になるのかといえば、もともと人気になる素質を持っているのはもちろんだが、むしろそのハードルの高さこそひとつのポイントとなる。

『ポピープレイタイム』はチャプター3から日本語が収録されているが、それまではそもそも英語でプレイするものだった(現在はアップデートにより過去作も日本語に対応している)。また、いまでこそ家庭用ゲーム機やモバイル端末でもプレイできるが、基本的にPC向けバージョンが先行して配信される。

モバイルでたくさんの偽物が出たのも道理で、人気と需要はあったが環境の問題でプレイできない人も多かったわけだ。

そして、もうひとつのハードルとなるのが主観視点のゲームであることだ。たとえばマリオのゲームの場合、マリオが画面に映っている三人称視点になるわけだが、主観視点の場合は現実のように自分の視点から見たかのような体験になる。要するに自分が見えないわけだ。

主観視点のゲームは操作が少し独特になる。コントローラーの場合、右スティックでカメラを動かしながら左スティックでキャラクターを移動させつつ、ほかのボタンも操作する必要があるわけだ。これはゲームに不慣れな人にはなかなかハードルが高い。

日本の現状を考えると、PCゲーム市場は徐々に人気が出てきているもののそこまで浸透しきってはいないし、主観視点のゲームが遊べないという人もまだいる(※)わけで、『ポピープレイタイム』が遊びづらい状況なのは確かだろう。そして、これがゲーム実況人気に繋がっていく。

(※)たとえば「バイオハザード」シリーズは最新作『バイオハザード ヴィレッジ』で主観視点を採用しているのだが、あとから三人称視点に対応するといった措置を講じている。馴染みきっていない証左のひとつだろう。

遊ばない層から人気が出て、遊んだ人は違う評価

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