1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

AKB48ビジネスを成功に導いた4つの"常識破り" アイデアに必要な「独自性」その作り方とは?

東洋経済オンライン / 2025年2月8日 16時0分

AKB48にはさまざまな新常識が潜んでいる(写真:yu_photo/PIXTA)

新しいビジネスを考えようとしても、斬新なアイデアが出てこない。

面白いアイデアが生まれても、事業化を進める過程でそのアイデアが丸くなってしまう……。

こんな悩みを抱えたことはありませんか?

腕に巻き付け装着するウェアラブルメモ「wemo」、羽田空港国際線にある人気ギフトショップなど数々のビジネスをヒットさせてきたビジネスデザイナーの今井裕平氏に、「ビジネスアイデア」の出し方のヒントを聞きました。

(本稿は今井裕平氏著『すごいアイデア』一部を抜粋しお届けします。)

AKB48の新常識を考えてみる

アイデアづくりの最初のステップは、〈独自性〉の創出である。ではどうやって、その〈独自性〉を創出するのか? 前回は、アイデアの〈独自性〉の源泉となる着眼点を「新常識」と呼ぶ、という話をした。

【図解】AKB48の成功の裏にあった4つの「常識破り」なアイデア

さらに着眼点を鍛えてみよう。

今回、ここで取り組んでほしい問題がある。お題はアイドルグループのAKB48。さまざまな新常識が潜んでいるので、できるだけたくさんの新常識を出すことにトライしてみてほしい。AKB48が当時話題になったことを思い出すと考えやすい。

解答① 人数:少 → 多

当時のアイドルグループは10人未満が一般的だった。それに対して、AKB48は48人。分かりやすい新常識である。この新常識をグループ名にしていることや、拠点である秋葉原を表現するアルファベットと組み合わせて記号化していることも秀逸である。

解答② 距離:会えない → 会える

これまでのアイドルは、「会えない」「手が届かない」からこそアイドルであった。それに対してAKB48は、「会いに行けるアイドル」を活動方針にし、秋葉原に劇場を開設し公演を行なっている。

解答③ CD:音楽 → 非音楽

当時、シングルの選抜メンバーを「AKB48選抜総選挙」というイベントで、ファン投票によって選んでいた。なぜこのようなイベントを開催するに至ったのか。それは、プロデューサーが選抜するメンバーへのファンの不満を解決するために企画された業界初の試みであった。

このファン投票では、直前に発売されるシングルCDに封入されている投票券が必要であった。一般的にCDの購入目的は音楽を楽しむためである。しかし、このイベントでは投票(非音楽)のためにCDを購入する、という新常識が生まれている。この新常識はファンの不満を解決するだけでなく、CDの売上を飛躍的に向上させ、開票イベントの開催地においても大きな経済効果を生むことに成功した。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください