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水原一平被告が「賠償金26億円」を返済する方法 大谷翔平選手に返済するために何ができるのか

東洋経済オンライン / 2025年2月8日 11時30分

難しいのは、大谷選手が賠償金を受け取らないことを仮に表明してしまうと、結局は大谷選手のお金が裏社会に流れたことになってしまうことです。大谷選手はこの理由で水原氏に救いの手をさしのべることができないのです。

そして問題は、こうして水原氏の告白本が完成した場合、それは「アメリカと日本で一番多くの人に読まれる大谷翔平本になるだろう」ということです。経済価値的には間違いなくそうなります。あとは「なんとか手加減して!」と天に願うしかないのでしょうか?

実はこの問題、当事者の中で対応に向けて自由に動ける人たちがいます。アメリカの大財閥のひとつであるグッゲンハイム家の関係者です。現在はグッゲンハイム財団として知られるこの財閥の金融会社グッゲンハイム・パートナーズが、みなさんご存じのロサンゼルス・ドジャースのオーナーなのです。

もし私が財閥の総帥だったらどう動くでしょうか。

めざすことはシンプルです。ドジャース球団のブランド価値を最大限に高めることがゴールです。となればMVPトリオの中で最強のカードである大谷翔平ブランドを守り高めることが経営者としての最重要課題ということになります。

その大谷翔平のブランド価値を左右するベストセラー書籍がこの先、数年内に確実に世の中に出るとしたら? 私がグッゲンハイム財団の総帥であれば100億円かけてでも水原一平氏との契約を勝ち取るように指令するでしょう。

ドキュメンタリー本を執筆する?

勝つためには水原氏への契約金額がポイントですが、10億円を超える金額を提示できる出版社は他にはいないでしょうから、金額勝負なら勝てるはず。財閥傘下のメディアを総動員し、共著者には売れっ子のジャーナリストを据えて、水原一平氏の事件のドキュメンタリー本を執筆させます。もちろん大谷翔平選手についてもちょっとだけ触れてもらいます。おもにいい話を。

グッゲンハイム・パートナーズの視点でみれば書籍が売れるかどうかは実はどうでもいいのです。そうではなく2012年に約3200億円で買収し、その後、球団価値が1兆円を超えたとされるロサンゼルス・ドジャースの価値がこれから先どこまで高まるか、その一点だけが重要です。

そのためには大谷翔平選手の経済価値が最高になる手だけに経営としては集中すればいい。つまり大谷選手には野球に集中してもらい、経営陣は水原一平氏に意識を集中する。これがこの先、起きると予測されることなのです。

鈴木 貴博:経済評論家、百年コンサルティング代表

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