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性的少数者まさかの黒人差別でハリウッド大混乱 オスカー候補のトランスジェンダー女優が「出禁」に

東洋経済オンライン / 2025年2月9日 10時0分

現地時間先月30日、サラ・ハギという名のフリーランスジャーナリストがX(旧ツイッター)にいくつかを集めて投稿したことで浮上したガスコンの過去の差別的コメントは、2020年から2021年にかけて投稿されたもの。

すべてスペイン語だが、翻訳すると、たとえば、

「あと何度スペインはムスリムを強制送還しないといけないのか。これが文明社会に何を意味するのかを私たちはまだちゃんと認識していない。これは人種差別じゃなくて、イスラムの問題よ」

「スペインにムスリムが増えたと思うのは、私の気のせい? 娘を学校に迎えに行くたびに、髪を隠して、くるぶしまであるスカートをはいた女性を見るんだけど。来年は英語じゃなくてアラビア語を教えなくてはいけなくなるの?」

「イスラムはヒューマニティの感染病の温床になっている。急いで治療が必要」

「イスラムは世界的な人権にそぐわない。DDHH(スペインの人権についての法律)に見合わないかぎり、あの宗教は禁じるべき」

など、ムスリムに対するもの。

また、黒人に対しても、

「正直言って、ほとんどの人はジョージ・フロイドなんかどうでもいいと思っていると思う。彼はドラッグ依存症の詐欺師だった。だけど彼が死んだことで、黒い猿にはまだ人権がない、警察は殺し屋だ、という人たちに焦点が当たったの。彼らは間違っているのに」

というものがある。ジョージ・フロイドは、2020年、警察によって殺された黒人男性。この事件は「#BlackLivesMatter」が勃発する大きなきっかけとなった。フロイドがドラッグ依存症、詐欺師だったという根拠は、何もない。また、パンデミックの間には、中国差別の投稿もしている。

多様性を受け入れるアカデミーの努力も侮蔑

これらはすべて、人種、宗教、文化の違いを受け入れ、祝福することを目指すアカデミーとハリウッドにとって言語道断の内容だ。だが、なんとガスコンは、アカデミーのそんな努力をも侮辱していたのである。2021年のアカデミー賞授賞式を見た後、彼女は、こんな投稿をしていた。

「オスカーはますますインディーズ映画、あるいは抗議する映画のための授賞式になってきた。これは黒人と韓国の祭りなのか、『#BlackLivesMatter』の抗議デモなのか、8M(女性の抗議デモ)なのか? 明らかだったのは、すごく醜いイベントだったということ」

昨年のカンヌ映画祭で初上映されて以来、『エミリア・ペレス』は、オペラを思わせるドラマチックなストーリー、オリジナリティあふれるミュージカルというのはもちろんのこと、多様な女性たちを前面に押し出していることが高く評価されてきた。

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