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「つまらない夫」40代妻が離婚を決めて掴んだ人生 シェアハウスでリスタート、そして再婚へ

東洋経済オンライン / 2025年2月9日 12時0分

次女からは「ママはパパと別れたほうがいいよ。全然幸せそうじゃないから」と以前から背中を押されていた。一方で、生真面目な性格の長女からは「家族みんなが我慢しているのに、なんでアンタだけ我慢せずに出ていくの?」と強く非難されたという。母親への愛情や共感がまったく感じられない。それ以来、長女とは音信不通だという。

離婚が決まると、元夫からは「とっとと出て行け。娘は家族だから、お前だけ出て行け」と言われたと振り返る早苗さん。元社宅を使った100人規模のシェアハウスを探して、25年ぶりの一人暮らしを始めた。

「外に出て、人の温かみとお金のありがたさを始めて知りました。シェアハウスには身なりがあまりキレイじゃない女性がいたのですが、初対面のときから『うちでゴハンを食べてかない?』と声をかけてくれたんです。その後も、1万円札を私に渡して買い物を頼み、『おつりは取っておいていいから』と言ってくれたり……。人は内面を見なくちゃいけないと思いました」

アパレル販売員などの仕事をして生計を立てていたが、アパートの部屋を借りるほどのまとまったお金はできなかった。結婚した次女が家を建て、「ママの面倒をみるつもり」と言ってくれたが、シェアハウスを転々とする日々に楽しさも感じ始めていた早苗さんは気乗りがしなかった。

「娘や孫の世話を焼きながら暮らすのも悪くないと思い込もうとしていました。でも、娘夫婦との同居生活は想像するだけでも息苦しくなりそうでした」

恋がしたくて、人生の新しいページを開いた

恋がしたくて離婚をした早苗さんは婚活パーティや婚活サイトで100人以上の男性とやり取りをしたと明かす。しかし、現在の夫である同い年の善明さん(仮名)も含めて、最初からピンとくる相手はいなかった。

「(パートナーシップを築くために)大事なものは何かをわからないまま婚活をしていたからです。今では、くだらない話も含めて気楽に会話ができるだけでもすごいことなのだとわかります。『ぜひ次も会いたい』ではなく、『次に会ってもいい』ぐらいの気持ちでデートを重ねなければ、相手の本当の人となりを知ることはできません」

婚活サイトで知り合った善明さんは長身でもオシャレでもない。早苗さんの理想の外見ではなかった。1回目のデート中にスマホをいじり出すような振る舞いもあった。しかし、早苗さんは「人と会っているときにスマホをチェックするのは失礼よ」と平気で言うことができた。以来、「どんなことも隠さずに伝え合うことを基本に、ケンカや言い争いも避けない」関係が続いている。

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