1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「立喰鮨かきだ」が渋谷駅前に出店する"賭け" 修業ゼロで寿司握り人気店を実現した蛎田社長

東洋経済オンライン / 2025年2月12日 12時0分

このように、蛎田氏がトライアルアンドエラーを繰り返し、ビジネスとして成功する手法を追求するのには理由がある。目指すのは、自分ならではの理想の寿司店だ。

「2022年に有楽町かきだを始めた当初は、趣味でやっていたようなもの。だから利益がなくても安く提供できた。しかしそれでは市場価格を破壊してしまうと気づいた。職人も含めて業界全体が潤うには、品質の良いものを適正な価格で提供しなければならない」

下積みがあるから「喜び」がある

職人の長時間労働、女性がなかなか活躍できないことなどにも課題を感じている。ただ、自身の店ではモチベーション維持のため、未経験でもできるだけ早く寿司を握らせるようにしているが、「下積み」には重要な意味があるという。

「下積みがあるから、やっとお客様に寿司を提供できるようになったときの喜びがある。お客様に対してありがたいと感じるようになる。自分が一生懸命下ごしらえをしてきたから、食材も大切に扱うようになる」

3月上旬の汐留店、年内に京都四条河原町などの出店が決まっているほか、同じく年内、ニューヨークに300平米と大規模の店をオープンする予定だ。ニューヨーク店については、高級店とカジュアル店の併設を構想。現地のオーナーとのフランチャイズ契約で運営し、アメリカ展開の足がかりにするもくろみだ。

「ニューヨークは10万円ぐらい出せばおいしい寿司が食べられるが、安いところは中国系企業の運営する店だったりして、質もそれなり。日本の職人が握る、超高級ではないがおいしい寿司というのはまだ少ない」
蛎田氏の理想の寿司店が、世界に試される機会が早くも来るようだ。

圓岡 志麻:フリーライター

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください