昔「愛知の空の玄関」は「名古屋空港」でしたよね? 今どうなっているのですか?→驚愕の転身を遂げ“バリバリ現役”だった!
乗りものニュース / 2025年1月12日 7時12分
かつて、国内外の多くの航空会社が乗り入れ「中日本の空の玄関」だったのが、県営名古屋飛行場です。中部国際空港が開港したことで、その座を譲りました。県営名古屋飛行場は、現在どのようになっているのでしょうか。
2005年まで「中部地方の空の玄関」
「中部地方の空の玄関」といえば、愛知県常滑市の沖合にある中部空港です。しかし同空港が開設される2005年まで、この役割は別の空港が担っていました。それが航空自衛隊小牧基地に隣接する県営名古屋飛行場、通称「名古屋空港」です。この名古屋空港、2025年現在もかつてと違う姿で、民間空港として運用中です。
かつて名古屋空港は、JAL(日本航空)やANA(全日空)はもちろんのこと、ノースウエスト航空(現デルタ航空)をはじめとする海外の航空会社も多数発着。年間利用者数は1000万人を超えることもあった国内屈指の大空港でした。また、名古屋駅から直線距離で15kmほどの距離にあり、アクセスの良さもポイントでした。2025年現在も名古屋駅からバスで20~30分ほどで行くことができます。
しかし便利さの反面、市街地にあることなどから、「今以上の拡張が困難であるため21世紀初頭には空港容量が限界に達すると予測される」「航空機騒音のために空港利用時間の制約があり、24時間離着陸可能な国際空港としての機能が十分発揮できない」(愛知県)といったデメリットもありました。そのため中部空港が新設され、多くの航空会社が中部空港へと路線移管されました。
「中部地域の空の玄関口」としての役割を終えた名古屋空港ですが、それでまるっきり使われなくなったわけではなく、ふたつの意味で一般市民に「利用」されています。
旧「名古屋空港」ふたつの活用法
この名古屋空港に定期便を就航させ、基幹空港としている航空会社が、静岡に本社を構えるFDA(フジドリームエアラインズ)です。
同社は100席以下のエンブラエル170・175を運航する地域航空会社ですが、名古屋空港には2011年から就航し、2025年現在では、札幌丘珠、福岡、熊本など9都市へネットワークを広げています。
そのため名古屋空港の利用者数は年間90万人前後を維持しており、2023年度も約93万人を記録。この人数は国内空港でも上位に位置し、山口宇部空港や奄美大島空港を上回るほどです。
なお、現在の名古屋空港の旅客ターミナルは1階と最上階のみが一般利用向けに開放されており、搭乗橋などもありませんが、FDA便の利用者でにぎわっています。
また、かつての名古屋空港の国際線ターミナルは、今ではショッピングモール「エアポートウォーク名古屋」として姿を変え、近隣住民に利用されています。施設内はインフォメーションカウンターに空港の案内板を再利用するなど、元空港らしさを存分に残しているのも特徴です。
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