1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

話題の『オッペンハイマー』と日本勢は? 授賞式直前! 第96回アカデミー賞の行方を占う【コラム】

エンタメOVO / 2024年3月8日 15時53分

 ゴールデン・グローブ賞では、エマ・ストーンがコメディ/ミュージカル部門の女優賞、リリー・グラッドストーンがドラマ部門の女優賞と、仲良く分け合った。ただその後、アカデミー会員の中で最も多い俳優が所属する全米俳優組合賞の女優賞をリリー・グラッドストーンが制し、一歩リードしている。

 残る助演女優賞は、前哨戦を総なめにした『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』(6月21日公開)のダバイン・ジョイ・ランドルフで決まりだろう。名匠アレクサンダー・ペイン監督らしい温かなコメディーを、包容力溢れるたたずまいで彩っている。

 そして、日本中が注目する日本映画3作の行方だが、改めてノミネート作と部門を整理しておくと、以下の通り。

『PERFECT DAYS』国際長編映画賞

『ゴジラ-1.0』視覚効果賞

『君たちはどう生きるか』長編アニメ映画賞

 いずれも、他の候補作と比べてもそん色ない良作ぞろい。ひとつずつ状況を確認していきたい。

 まずは、『PERFECT DAYS』の国際長編映画賞。最大のライバルと目されるのが、昨年のカンヌ国際映画祭でグランプリに輝いた『関心領域』(5月24日公開)だ。『PERFECT DAYS』も昨年のカンヌで役所広司が男優賞に輝いており、その点では引けを取らない。ただ、『関心領域』は今回、国際長編映画賞だけでなく、作品賞、監督賞など合計5部門にノミネートされている。内容的にもホロコーストを題材にしているだけに、これに勝つのは容易ではないかもしれない。

 続いて、『ゴジラ-1.0』の視覚効果賞。他の候補には『GODZILLA ゴジラ』(14)のギャレス・エドワーズ監督と渡辺謙が再びタッグを組んだSF大作『ザ・クリエイター/創造者』、アメコミヒーローものの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』、トム・クルーズ主演のアクション大作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』、巨匠リドリー・スコット監督の歴史劇『ナポレオン』と強力なライバルがそろっている。

 2月21日に発表された全米視覚効果協会主催のVESアワードでは『ザ・クリエイター/創造者』が5冠を制してリード。だが、『ゴジラ-1.0』は昨秋の全米ヒットもインパクトがあり、日本映画初ノミネートの同部門で、いきなり受賞する可能性は十分ある。期待も込めて、推していきたい。

 最後に『君たちはどう生きるか』の長編アニメ映画賞。宮崎駿監督作品としては、過去に『千と千尋の神隠し』(01)が受賞しているが、今回はその前に『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』という強敵が立ちはだかる。2月18日に発表された“アニメーション界のアカデミー賞”アニー賞でも両作品はしのぎを削ったが、その結果、『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』が長編アニメーション作品賞など7冠に輝き、リードしている。とはいえ、『君たちはどう生きるか』も英国アカデミー賞などを受賞しており、宮崎ブランドも健在。巻き返しに期待したい。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください