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「台湾の人から見ても、門脇は意外と現地の人に見えるらしいです」『オールド・フォックス 11歳の選択』門脇麦、シャオ・ヤーチュエン監督【インタビュー】

エンタメOVO / 2024年6月6日 8時0分

-監督に伺います。この映画は、対照的な2人の大人がいて、その2人の間で少年が揺れ動く様子が描かれますが、この設定はどんなところから思いついたのでしょうか。

 それは多分、自分が社会を観察する中から出てきた自然な気持ちだったと思います。異なる価値観を持った大人がいる、その中で子どもに映画を見せる時に、社会にはこういう大人もいるし、こういう価値観もあるけれど、それを選択していくのは君なんだよという発想から出たものだと思います。

-子役のバイ・ルンインくんが見事でしたが、実際に演出してみていかがでしたか。

 この作品の中で、彼の功績はすごく大きいです。最初に脚本を書いた時に、一番のプレッシャーだったのは、主役の11歳の男の子が見つかるのかということでした。もし失敗したら、映画が駄目になるということをすごく思いました。結果的には、彼が説得力のある演技をしてくれたので、とても助かりました。

-『1秒先の彼女』(20)にも出ていたお父さん役のリウ・グァンティンさん。彼がいい人過ぎて、「大丈夫なのか」と思うところもありましたが、彼の演技や存在感についてはどう思いましたか。

 今回彼が演じてくれた役柄は、台湾の人々を代表するようなものでした。正直に言うと、僕の母親も、最初に他人のことを考えてから行動するような人だったんです。そんな典型的な役をやってもらいました。後で気付いたのは、こういう話をすると、グァンティンさんも、彼以外の出演者も、音楽担当の人も、女優さんたちも、みんなが「自分のお父さんみたいだ」とか、「僕のお母さんみたいだ」と言うんです。だから、多分台湾には、この役のような人が何万人といるんじゃないかと思いました。グァンティンさんは、役をちゃんと消化できる人です。僕の妻などは「もともとああいう感じの人なのね」と言うから、「違うよ」と。地でやっているように見えるけど、実は演技としてあのように作っているんです。今回ラッキーだったのは、いい出演者たちと巡り会えたことです。これは本当に助かりました。みんなが、地のままではなくちゃんと役として演じてくださったので。

-門脇さんは彼との共演のシーンが多かったですが、実際に共演してみていかがでしたか。

 言葉が通じなくて、オフでの会話が少なかったので、私も映画の役のままの人だと思っていました。ただ、私は彼が怖い役を演じた作品も見ているんですけど、この映画ではいいお父さんにしか見えなかったです。とても優しくて。現場でかっこいいスタッフの人がいるなと思ったら、グァンティンさんでした(笑)。

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