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吉高由里子「源氏物語」執筆開始は「まひろの第2章の始まり」【「光る君へ」インタビュー】

エンタメOVO / 2024年8月25日 20時45分

-長期にわたる撮影の中で、ご自身の成長を実感する部分も?

 自分の成長を実感しているのは、「書」です。クランクインの半年以上前から練習してきましたが、初登場の第二回で書いた文字は、今見ると目も当てられないありさまで(苦笑)。でも、それだけ上達した証なのかなと。むしろ、今となっては利き手の左手で筆を持つ方が難しいくらいです。向き合った時間の分だけ、きちんと応えてくれるものだなと実感しています。

-それだけ練習を積んできたと?

 本来、書は30~40分くらい稽古して、ようやく線が安定するものなんです。ただし、現場ではそこまで時間をかけられないので、本番前の10分くらいで仕上げなければいけません。にもかかわらず、本番はまるで、合格するかどうか、公開でテストを受けるような感覚。だから、おびえながらやっています(苦笑)。それを乗り越えるには、自宅でコツコツ練習するしかなくて。でも、撮影はあっという間に終わるのに、自宅での練習は時間がかかり、とても孤独な作業なんですよね(笑)。

-まひろ役に懸ける思いが伝わってくるお話です。それでは最後に、これからのまひろについて教えてください。

 これからまひろは、娘の賢子との向き合い方に悩まされることになります。かつての父上と自分の関係性を、まひろが賢子と繰り返してしまうようなところもあって。母親になった経験のない私にとって、母親役の難しさを実感しているところです。とはいえ、思春期の娘とぶつかり合ったり、仲良くなったりする家族のリアルな距離感が面白く、自分の知っている母娘の姿から想像しつつ、探りながら演じているところです。さらに今後は、作家としての生みの苦しみも出てくるので、ぜひ、まひろの第2章に注目してください。

(取材・文/井上健一)


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