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「寅子は一生懸命答えを探して迷い続ける」 「虎に翼」の舞台裏を制作統括・尾崎裕和氏が語る【インタビュー】

エンタメOVO / 2024年8月30日 12時0分

 この作品に限らず「戦争」は、戦前から戦中の時期を挟む朝ドラで繰り返し描いてきた大切なテーマです。その中で、2024年の作品である「虎に翼」が「戦争」を描くとしたら…と考えた結果、必然的にこういう形になったのだと思います。

―ここまで物語を書き続けてきた吉田さんの脚本の魅力をどのように感じていますか。

 力のあるせりふを書かれる作家さんだと常々思っています。ご自身の主張とエンターテインメント性を両立させることが吉田さんの脚本の大きな魅力ですが、その中で、常に見ている人の心に響くようなせりふが出てくるんです。それによってドラマの中の出来事を、見ている人が自分自身に引き寄せて考えるようになる。そこが、吉田さんのすごいところではないでしょうか。

-長期の撮影を通じて、改めて感じた伊藤沙莉さんの魅力は?

 伊藤さんの「変わらなさ」がすごいと実感しているところです。朝ドラの主役ということで、ご自身の苦労も多いはずなのに、現場に行くといつも伊藤さんの笑い声が聞こえてきて。そういうポジティブな姿勢は、撮影終盤を迎えた今も最初の頃とまったく変わりません。そんなふうに、変わらないままここまできているのは、本当にすごいことだと思っています。

-それでは最後に、終盤の物語の見どころを教えてください。

 原爆裁判を経て、寅子は再び家庭裁判所の仕事に戻り、新しい時代の少年犯罪に向き合っていくことになります。ただし、年齢を重ねても、寅子の本質はこれまでと変わりません。そんな寅子を吉田さんがどのように描き、伊藤沙莉さんがどう演じるのか、ぜひご期待ください。

(取材・文/井上健一)


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