1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

森崎ウィン「自分と同じミャンマー出身の役がありがたかった」荻上直子監督「この役は森崎さんしかいないと」奇想天外な物語の舞台裏『まる』【インタビュー】

エンタメOVO / 2024年10月17日 12時0分

-荻上監督が脚本に書かれたミャンマー出身のモーという役に、違和感はなかったと?

森崎 全くありませんでした。僕は幼い頃に両親と一緒に来日したので、出稼ぎで、自分の学費も稼ぎながら学校に通っている方たちとは事情が異なりますが、コンビニでアルバイトした経験はあるので、モーくんのように嫌なことを笑顔でやり過ごす気持ちはよくわかります。小学生のときは、いじめにも遭いましたし。僕の周りにも、モーくんのようなアクセントで話す人がいて、劇中のように差別を受けた話も聞きますから。そんなふうに、リンクする部分が多かったので、違和感なく演じさせていただきました。

荻上 現場で見ていて、森崎さんはモーくんと同じような純真さを持った方だと感じました。とても素直で、役者としての勘も素晴らしく、モーくんにぴったりだなと。

森崎 ありがとうございます。


-モーが沢田に告げる「福徳円満、円満具足」という印象的なせりふが生まれた経緯を教えてください。

荻上 元々、「〇」というモチーフ自体が、ひらめきから生まれたものだったんです。そこからどのように物語を作っていこうかと調べるうち、仏教にある「円相」や「福徳円満、円満具足」という言葉にたどり着いて。

森崎 僕はそれを「生きて、歩いて息が吸えることが幸せ」と、自分の現状に満足することを促す言葉と捉えました。それを伝えて、突如有名になってしまった自分の境遇に戸惑っている沢田さんを励ますようなニュアンスなんだろうなと。剛さんとのお芝居も、事前に打ち合わせするわけでもなく、その場で起きたことに反応しながら会話をしていったら、自然と出来上がった感じです。

-初参加となった荻上監督の現場はいかがでしたか。

森崎 すごく楽しかったです。一つずつテストしながら丁寧に進めていく様子が、映画ならではだなと思って。中でもお気に入りは、横山がコンビニにやってくるシーンです。脚本を基に、どこまでも役を膨らませていく綾野さんが素晴らしくて。監督とのお話が盛り上がり、最終的には哲学的な話にまで広がっていったんです。その様子がとても映画らしく、大好きな瞬間でした。あまりにうれしすぎて、コンビニのカウンターの奥でこっそり「ふふっ」とほくそ笑んでいたくらいです(笑)。

荻上 堂本さんや綾野さんをはじめ、キャストの皆さんが、この映画が1ミリでも面白くなるにはどうしたらいいか考え、いろんなアイデアを出してくださったんです。とてもありがたかったです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください