「頭部があるとは知らなかった」「残された時間を娘と過ごす。考えていたのはそれだけ」…ススキノ首切断殺人・父親は初公判で無罪を主張
テレビ北海道 / 2025年1月14日 15時16分
札幌・ススキノでおととし7月、男性が殺害され親子3人が起訴された事件。父親で医師の田村修被告(61)の裁判員裁判が札幌地裁できょうから始まりました。
ススキノのホテルでおととし、恵庭の会社員の男性が殺害され、頭部が切断された状態で見つかった事件では、札幌・厚別区の田村瑠奈被告(30)が殺人などの罪で、父親の修被告(61)が殺人ほう助などの罪で、母親の浩子被告(62)が死体遺棄のほう助などの罪で、それぞれ逮捕・起訴されています。
早朝から49席の傍聴券を求めて長蛇の列もできた、きょうの初公判。娘を中心とした特異な家庭環境のなかで、父親・修被告の「ほう助」の罪が成立するかが争点となります。裁判員裁判はきょうを含めて最長で12回、判決は3月12日を予定しています。
初公判を前に保釈されていた修被告は黒いスーツにネクタイ姿で入廷しました。検察側の起訴状読み上げも受けた修被告の主な発言は以下の通り。
‐起訴内容について
「違うと思う点がいくつかある。正確にお伝えするため、メモを見ながらお伝えしてもよろしいでしょうか?」
‐瑠奈被告の被害者殺害の情報を知っていたか
「(殺害を知ったのは)事件が起きたあとのことです」
‐犯行で使われたナイフなどを瑠奈被告に購入していた
「娘と一緒にドン・キホーテなどで買い物はしていたが、(刃物などは)化粧品や日用品などと一緒に購入し、支払いをしただけ」
‐事件当日のホテル付近と自宅との送り迎えについて
「『ナイフやノコギリを携えていた瑠奈を送迎』というのは違う。(携えていたのは)知らなかった」
「(帰りに関しても)娘を車に乗せた時点で(キャリーケース内に)頭部があるとは知らなかった」
‐自宅に頭部が置かれていた状況について
「娘から頭部を隠したいと言われたことはない。ただただ何もできないままだった」
‐瑠奈被告の遺体損壊の撮影について
「妻の浩子から『ビデオ撮影をしてほしい』と頼まれたが具体的な撮影内容は知らなかった。撮影を開始した時点で(瑠奈被告の)損壊行為はほぼ済んでいた」
‐最後に
「警察に通報しなかったことで被害者やその家族にご迷惑をおかけしたことは大変申し訳なく思っている。(娘の犯行を受けて)すぐにでも警察がやってくると思っていた。残された時間を娘と過ごす。考えていたのはそれだけだった」
修被告の裁判員裁判はあすも開かれます。
一方、瑠奈被告に対しては札幌地裁が去年9月、2度目の精神鑑定を決めていて、初公判の日程は決まっていません。
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