台風10号 お盆後半に直撃 影響長期化で1000mm級の大雨の懸念も
ウェザーニュース / 2019年8月9日 11時10分
大型で非常に強い台風10号(クローサ)は、9日(金)9時現在、小笠原諸島の近海でほとんど停滞しています。
今後もゆっくりと北上し、お盆休み後半に日本列島を直撃するおそれが出てきました。飛行機や高速道路、新幹線などへの影響も懸念されます。
また、進行速度が遅く、大型であることから、雨雲がかかる時間も長くなり、場所によっては総降水量が1000mmに達する大雨になるおそれがあるので、今後の情報に注意が必要です。
週末は小笠原諸島に最接近
▼台風10号 8月9日(金) 9時
存在地域 小笠原近海
大きさ階級 大型
強さ階級 非常に強い
移動 ほとんど停滞
中心気圧 950 hPa
最大風速 45 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 60 m/s
このあともゆっくりと北上を続け、明後日11日(日)頃に小笠原に最も近づく見込みです。
昨日までの予想よりは少し西寄りの進路となるものの、小笠原近海では明日10日(土)から猛烈なしけとなり、大荒れの天気となりそうです。
11日(日)を中心に台風を取り巻く活発な雨雲がかかり、激しい雨とおそれがあります。台風の動きが遅いため、小笠原諸島では長い時間、台風の影響を受けるおそれがありますので、十分な対策を行ってください。
世界各国の機関が計算したシミュレーション結果
お盆期間後半に日本列島直撃か
世界各国の機関が計算したシミュレーション結果
小笠原の西を通過した後の進路は、世界各国の気象機関の予測モデルによる結果を見ると、関東の東岸へ向かうと示唆しているものもありますが、昨日までと比べると本州方面へ向かうものが増えて、直接台風の影響を受けるおそれが高くなっています。
予報円が大きいため、まだ進路はあまり定まっておりませんが、最も早く進んだ場合、お盆中盤の14日(水)には西日本の太平洋側が暴風域に入るおそれがあり、お盆後半は西日本を直撃し、帰省やレジャーなどの予定に大きく影響することが懸念されます。
総降水量が1000mmに達するような大雨のおそれも
また、台風の北上のペースが遅く、本州に近づいてもゆっくりと進んだ場合、南東からの湿った空気が長期間にわたって流れ込み続けることになります。
台風の接近前から太平洋側を中心に雨が降り続いて雨量が非常に多くなり、場所によっては総降水量が1000mmに達するような大雨となることも考えられます。
まだ、台風が離れていて、今後予報が変わる可能性がありますので、常に最新の情報を確認し、早めの対策を取るよう心がけてください。
台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風10号のクローサ(Krosa)は、カンボジアが提案した名称で「鶴」のことです。
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