二十四節気「大寒」 七十二候「款冬華」 最も寒い時期だからこその役割も
ウェザーニュース / 2021年1月20日 5時0分
今日1月20日は二十四節気「大寒(だいかん)」、そして七十二候「款冬華(ふきのはなさく)」です。大寒は1年で最も寒い頃と言われていますが、実は私たちにとって非常に重要な時期でもあります。
厳しい寒さが菌の繁殖を防ぐ
大寒の朝に汲んだ水は1年間腐らないと言われ、昔の人達は長期間保管していたそうです。
今でこそ、きちんと管理された水道水を利用していますが、昔は井戸水を生活に使っていました。
そのため、夏のように外気温が高い時に汲んだ水というのは、すぐに細菌が繁殖してしまいます。
しかし、大寒の日の朝は凍てつくような寒さ。
その中で雑菌もなかなか繁殖できません。そこから、大寒の水はきれい、質が良いと言われていたようです。
大寒は衛生管理と温度管理のしやすさ◎
大寒は、酒・醤油・味噌などを作るのに非常に適した季節と言われています。
理由としては、先ほど説明した通り、雑菌が繁殖しにくい環境であるため。
さらに、酒などを作る際は温度管理が重要となり、気温が高い時は急激に発酵が進んでしまいます。
つまり、安定的に気温が低いほうがゆっくりじっくり発酵が進むので品質の良いものを作ることができるのです。
寒い季節があるからこそ、春の喜びはひとしお
芽を出したふき 長野県飯田市
「1年で1番寒いなんて勘弁してほしいな…」なんて思う方もたくさんいると思いますが、そんな大寒があるからこそ、春がきた時の喜びはひとしお。
今回の七十二候「款冬華」は、春の使者であるふきのとうが顔を出し、花が咲く頃といわれています。寒い中、健気に芽吹き始めるふきの生命力に、どこか希望も感じられますよね。
美味しいお酒や味噌作りに一役買っていることはもちろん、新たな季節への喜びをもたらしてくれるという意味でも、大寒は非常に重要な役割を果たしていると言えそうです。
ふきはこんな花を咲かせるそうです
今年の大寒は西から寒気は離れていくため、西日本では日差しの温もりを感じられますが、東日本と北日本はこの時期らしい寒さとなります。
ただ、今週後半は寒さが和らぐ予想です。気温差で体調を崩さないようお気をつけください。
参考資料など
参考:マルカワみそ株式会社「なぜ味噌作りは寒仕込みがいいのか?」
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
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