ヨーロッパに台風並みの低気圧「Ciarán」接近か 40m/s超の暴風のおそれも

ウェザーニュース

アメリカ東海岸付近にある低気圧「Ciarán」が、急速に発達しながら大西洋を渡り、ヨーロッパに近づく予想となっています。

日本時間の明後日11月2日(木)頃には台風並みの勢力となって、イギリスやフランスをはじめとするヨーロッパ各地で暴風となる見込みです。

中心気圧が950hPa前後まで発達予想

日本時間の31日(火)朝の時点で大西洋西部にある低気圧は、東進しています。低気圧の北〜北西側には北極から南下してきた上空5500m付近で−36℃以下の強い寒気が流れ込んでいます。このため低気圧は大西洋を足早に進みながら急速に勢力を強める見込みです。

コンピューターシミュレーションによる予測では、明後日には中心気圧が950hPa前後と台風並みになるとみられています。イギリスの気象当局はこの低気圧を「Ciarán」と命名しました。

低気圧の中心は日本時間の2日(木)午後にイギリス南部に達する予想です。特に低気圧の南側で西寄りの風が吹き荒れ、英仏海峡やフランスの西岸などでは平均風速が30m/sを超えるような領域が現れます。


瞬間的には40〜50m/sの暴風となるおそれがあり、イギリスやフランスなどの気象当局は早めの警戒を呼びかけている状況です。

また、この秋は度々大雨に見舞われ、土の中の水分量が多くなっていることから、大雨災害も懸念されています。