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冬物クリーニングの時期到来! 知っておきたいオプション加工まとめ

ウェザーニュース / 2024年4月19日 9時0分

ウェザーニュース

気温も上がり始め、本格的な春の到来とともに、冬物の衣類をクリーニングに出して、収納・保管を考えなくてはならない時季になりました。

春から冬にかけての長期保管となる冬物衣類は、特に夏場の湿度によってカビが発生したり、シワや型崩れが生じたりする可能性があるため、クリーニング店ではさまざまな「オプション加工」を用意してこれらに対応しているそうです。

冬物の長期保管に効果的な加工の選び方や処理法、注意点など「知っておきたいオプション加工」について、NPO法人クリーニング・カスタマーズサポート(福島県須賀川市)の鈴木和幸代表にまとめていただきました。

知っておきたい2つの基本オプション加工

クリーニング店の店舗やホームページなどで、さまざまな「オプション加工」について掲示・掲載されているのをよく目にします。

そのなかで、特に冬物に効果が大きい基本オプションにはどのようなものがあるのでしょうか。

「長期間の保管が必要な冬物にとっての大敵は汗です。汗によって衣類が硬くなり、カビが発生する大きな原因となるからです。汗による汚れとシミ、さらに臭いは通常のドライクリーニングでは完全に落とすことができませんので、汗抜き、シミ抜き加工が必要になります。

また、水による湿気や汚れから衣類をガードする撥水(はっすい)加工、黄ばみやシミを防ぐ漂白加工、スウェットやセーターに目立つ毛玉を取り除く毛玉取り加工も、冬物の保管に効果的なオプションです。基本オプションそれぞれの特徴・効果は次の通りです」(鈴木代表)

(1)汗抜き加工
「ドライクリーニングが施された衣類を水に浸けることで、汗を取り除きます。長く着用する学校の制服や和服、ジャケットなどを長持ちさせるために有効です。

汗抜き加工は全国のクリーニング店で行っていますが、水洗いと違い、完全に汗がとれるわけではないのでそこはご注意ください」(鈴木代表)

(2)撥水加工
「衣類の繊維に特殊な樹脂をコーティングして、水分や油、汚れの付着を防ぐための加工です。通気性や風合いを損なわず、スキー・スノーボードなどウィンタースポーツウェアなどはもちろんですが、スーツ上下やコート、ジャンパー、さらにネクタイにも効果的です。

そのほか『きらり/きらきらウォッシュ』など名称は業者によって異なるオプション加工もありますので、店頭で尋ねて効果を確認してみてください」(鈴木代表)

衣類をキレイに整えておく4つのオプション加工

保管しておいた冬物を次のシーズンに着ようとしたとき、シワや折り目が目立つのも気になるところです。

「樹脂を用いてアイロンをかける『リントラク加工』や、ウール製品の形状記憶加工である『シロセット加工』は折り目が消えず、型崩れ・着崩れの予防にも高い効果があります」(鈴木代表)

(3)リントラク加工
「生地の裏側に樹脂を流してからアイロンがけをする加工で、パンツ類の折り目を長くキレイに保つことができます」(鈴木代表)

(4)シロセット加工
「美容院で施されるパーマと同じ原理で、ウール(羊毛)製品の折り目をほぼ永久的にセットする加工です。長期保存時はもちろん水に濡れても折り目は消えず、脇折り目やそのほかの部分も平らにセットされるため、加工後はシワになっても回復が早く、アイロンがけの必要もないという技術です。

リントラク加工、シロセット加工は、日本折り目加工クリーナーズ協議会という団体に所属する業者が行う加工です。この団体に加盟したクリーニング会社はこの2種類の加工をすることができます。この団体の設立以前に全国シロセット加工業協同組合があり、ここに所属する業者もシロセット加工はできます。

同協議会は業界のシェア率がかなり高く、皆さんが普段利用されるお店でも取り入れている可能性が高いです」(鈴木代表)

(5)デラックス加工/仕上げ
「高級衣料などにおすすめで、仕上げにこだわる人が利用するといいです。機械仕上げだとうまくいかないところを手仕上げで作業します。「ここは丁寧に仕上げて欲しい」「襟を立てて欲しい」などの希望を伝えるといいでしょう」(鈴木代表)

(6)防臭加工
「最近は優秀な防臭剤が開発されていますので、たばこを吸う人、においを気にする人はこういう加工を頼むのもいいと思います」(鈴木代表)

長期保管時に有効なオプション加工は?

春夏秋の3シーズンにわたる長期保管中は、虫やダニ、カビの発生も不安です。

「オプションの中に、防虫・防ダニ加工、防カビ加工があります。ウールやシルクなどの天然素材に効果的な防虫加工剤を用いて、虫やダニ被害を防止します。

防カビ加工は多くの業者が防虫・防ダニ加工と併せて行っていますが、すでにカビが発生した革製品や靴などは、クリーニング店で除去してもらったうえで、防カビ加工を行ってください。

最近では、仕上がった衣料品に防虫剤をかけてお返しするクリーニング業者が増えています。この方法ですと一年間、ダニやカビの心配がなくなりますのでおすすめです。少しでも安くしたい方は自分で市販の防虫剤を買い、クリーニング店の包装を外して付け替えるとちょっとだけお得です。」(鈴木代表)

持ち込む前にシミ箇所のマーキングを

オプション加工利用時の注意点はありますか。

「シミ抜きを依頼する際には、シミの箇所をマーキングしておくと確実です。業者側の見逃しも防げますし、スマートフォンなどで撮影しておけば、返却後のチェックにも役立ちます。

返却後は衣類や寝具・布団をそのまま保管・収納せず、必ずチェックしましょう。不備な点が確認できたら、できる限り早めにクリーニング店へ申し出ることも大切です。

また、冬物衣料を汚れたまましまい、11月頃のシーズンになってからクリーニングに出す人が増えています。その場合、夏の間にシミは落ちなくなり、虫食いになっている可能性が高まるので、汚れた冬物衣料をそのまま収納するのはやめましょう」(鈴木代表)

冬服をクリーニングに出す時期です。オプション加工の効果を知って収納・保管し、次の冬もお気に入りの服がキレイで気持ちよく着られるようにしていきましょう。

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