週間天気 台風10号、“雨台風”として引き続き大雨に警戒
ウェザーニュース / 2024年8月30日 6時0分
・勢力落としても大雨に警戒
・台風通過後は日差しが戻る見込み
台風10号については台風情報もあわせてご確認ください。
台風10号、週末は停滞する可能性も
8月30日(金)4時、台風10号(サンサン)は大分県日田市付近を北東に進んでいるとみられます。
今日0時には風速25m/s以上の暴風域がなくなりました。風の影響が小さくなったものの、“雨台風”としての力は十分に維持しているため大雨に警戒が必要です。
上空の風が弱いため、台風10号の進路予測は不確実性の大きい状況が続いています。台風を流す上空の風が弱く、四国から近畿付近で複雑な動きをする可能性があります。週末にはほとんど停滞することも考えられ、影響が長引くおそれもあります。
今後は暴風の影響は小さくなる一方、雨の影響は週末以降も継続します。台風が持ち込んだ大量の水蒸気の影響で大雨が続き、台風の進行速度が遅いことから雨量がかさむおそれがあります。局地的には500mmを超える雨が降り、記録的な大雨となるおそれがあるため警戒が必要です。
勢力落としても大雨に警戒
台風は上陸後、ジェット気流に乗ることができず、比較的ゆっくりとした進行速度で九州から北東方向へと進んでいます。台風は移動中に海面や地上との摩擦でエネルギーを失い続け、勢力を徐々に弱めていますが、湿った空気を運んでいるため、太平洋高気圧の時計回りの風との相乗効果で、西日本や東日本の太平洋側を中心に強雨や雷雨、大雨をもたらしています。
台風の進行速度が遅いため、同じ場所で雨が降り続ける可能性が高い状況です。埼玉では河川の氾濫が発生し、「緊急安全確保」が発令されました。また、東京でも河川の増水により氾濫危険情報(警戒レベル4相当)が発表されました。
今後も台風が日本付近に停滞する間、太平洋側を中心に南から湿った空気が流れ込みやすい状態が続く見込みです。河川の氾濫や土砂災害などの危険に対して、引き続き厳重な警戒が必要です。
台風から離れた北日本でも前線の影響で曇りや雨の日が多くなる見込みです。日本付近は暖かく湿った空気に包まれ、前線が活発化しやすい状況にあるため、局地的な強雨や雷雨に十分な注意が必要です。
週明け以降は台風が東北方面にゆっくりと接近する可能性があり、大雨になるおそれがあります。最新の気象情報をこまめに確認し、早めの備えを行ってください。
台風通過後は日差しが戻る見込み
一時期のような各地で35℃以上、40℃近くまで気温が上がる猛暑は収まる予想です。ただ、台風が温かい空気を運んできている影響で、曇りや雨の日でも気温は30℃前後まで上昇し、湿度も高いため、ムシムシとした蒸し暑さが続きそうです。
来週の天気は、動きの遅い台風10号に大きく左右されますが、台風が東の海上に離れた後は、日本付近は高気圧に覆われ、晴れるところが多くなる見込みです。
日差しが届くところでは再び気温が35℃近くまで上昇する可能性があるため、引き続き熱中症対策をしっかりと行ってください。こまめな水分補給や適切な休息を心掛け、無理のない行動を心がけてください。
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