平常の状態も、冬にかけてはラニーニャ現象発生の可能性(エルニーニョ監視速報)
ウェザーニュース / 2024年9月10日 16時6分
気象庁は今日9月10日(火)に最新のエルニーニョ監視速報を発表しました。
現在は平常の状態とみられますが、今後、冬にかけてはラニーニャ現象が発生する可能性の方が高い状況です。
監視海域の海面水温は基準値よりも低く
8月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値からの差は-0.5℃で、基準値よりも低い値になっています。
また、エルニーニョ現象発生の判断に使用している5か月移動平均値の6月の値は0.0℃で、基準値と同値となりました。
太平洋赤道域の海面水温は、西部で平年より高く、東部で平年より低くなっています。海洋表層の水温も、西部で平年より高く、中部から東部で平年より低くなりました。
太平洋赤道域の日付変更線付近の対流活動はほぼ平年並で、中部太平洋赤道域の大気下層の東風(貿易風)もほぼ平年並となっています。
このような大気と海洋の状態は、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態とみられますが、ラニーニャ現象時の特徴に近づきつつあることを示しています。
今後はラニーニャ現象発生の確率の方が高い
実況では、太平洋赤道域の中部から東部に海洋表層の冷水が見られています。
エルニーニョ・ラニーニャの動向を予測するコンピューターシミュレーションの結果によると、太平洋赤道域の西部から中部で貿易風が強まるとともに、中部から東部の冷水がさらに強まる見通しです。冬にかけてはエルニーニョ監視海域の海面水温が基準値より低い値で推移する可能性が大きく、その後は西部の暖水の東進とともに、春にかけて上昇して基準値に近づくと予測されています。
このことから、今後、冬にかけて平常の状態が続く可能性は40%、ラニーニャ現象が発生する可能性は60%と、平常の状態よりもラニーニャ現象が発生する確率の方が高くなっています。
海面水温は高温傾向で残暑が続く
ラニーニャ現象の発生確率が高くなるのは10月以降で、少なくとも9月の気候に直接的な影響を与えることはないとみられます。昨年から世界的に海面水温の高い状況が続き、ラニーニャ現象に移行しても大きな傾向には変化がない見込みです。
海面水温が高いことで気温も高くなりやすく、日本でも11月にかけての平均気温は全国的に平年を上回る予想となっています。
まだまだ厳しい残暑が続きますので、水分補給や適度な空調の使用など熱中症対策を行ってください。
出典
気象庁
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