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週刊地震情報 2024.9.15 種子島の沖でM5.8 プレート境界より深い震源

ウェザーニュース / 2024年9月15日 10時30分

ウェザーニュース

この1週間に国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると少ない水準です。種子島・屋久島の近海や関東・東北での地震が目立ちました。震度3以上の地震は1回発生しています。(9月9日~15日10時の集計)

国内:種子島南東沖の地震で最大震度3

種子島南東沖の地震

14日(土)8時03分頃、種子島南東沖を震源とするマグニチュード5.8、深さが約50kmと推定される地震が発生しました。この地震で鹿児島県錦江町、肝付町、南種子町、屋久島町、十島村で最大震度3、鹿児島県や宮崎県を中心に震度2の揺れを観測しました。

種子島南東沖を震源とする震度3以上の地震は2011年4月以来、13年ぶりです。地震のメカニズムは東西方向に張力軸を持つ正断層型と解析されています。

種子島の沖はフィリピン海プレートが陸域のプレートの沈み込んでいる領域で、この点では先日マグニチュード7.1の地震があった日向灘と同様です。今回の震源とは少し離れているものの、1923年には種子島の東方(震央地名は九州地方南東沖)でマグニチュード7.3の地震がおきた記録があります。

今回の地震はプレート境界よりも深い所が震源で、地震のメカニズムからもプレート内部の破壊によるものとみられます。

政府の地震調査研究推進本部は、種子島の沖合を含む南西諸島周辺及び与那国島周辺でマグニチュード8.0程度の巨大地震の発生可能性があるとしているものの、発生頻度が不明なため発生確率は算出されていません。

国内:霧島山の直下で地震の多い状況が続く

宮崎県南部山沿いの地震

10日(火)12時27分頃、宮崎県南部山沿いを震源とするマグニチュード3.1、深さはごく浅い地震が発生しました。この地震で宮崎県小林市と高原町で最大震度2を観測しています。

霧島山の直下を震源とする地震は8月8日の日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震以降、多い状況が続いています。8月下旬は一旦、活動が落ち着いたものの、9月に入ってから地震が再び増加し、有感地震は5回目です。

現時点では火山活動に目立った変化はみられていないものの、今後の動向に注意が必要です。

世界:パキスタンでM5.8の地震

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は1回発生しました。最も大きな地震はパプアニューギニア付近で発生したマグニチュード6.3です。

今回はパキスタンの地震に注目します。日本時間の11日(水)午後、パキスタン北部のインダス川流域を震源とするマグニチュード5.4、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは東西方向に張力軸を持つ正断層型と解析されています。

地震の規模はそれほど大きくなかったものの、震源が浅いため震央周辺では改正メルカリ震度階級でViの揺れがあったとみられます。厳密な比較はできないものの、日本の気象庁震度階級に換算すると震度5弱程度に相当する揺れと考えられます。

パキスタンはインド・オーストラリアプレートとユーラシアプレートの境界になっていて、規模の大きな地震の多い国です。今回はプレート境界よりも東側で発生したため、インド・オーストラリアプレート内部の破壊による地震であるとみられます。

プレート境界よりも西〜北側ではマグニチュード7クラスの地震も起きていて、最近では2013年にパキスタン南部でマグニチュード7.7が発生しました。この地震ではバルチスタン州を中心に大きな被害に見舞われ、300人以上の方が亡くなっています。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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