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週刊地震情報 2024.12.29 島根県西部の地震で震度3 千島の深発地震で異常震域

ウェザーニュース / 2024年12月29日 10時20分

ウェザーニュース

この1週間に国内で観測された有感地震の回数は、前週とほぼ同じ水準です。関東から東北の太平洋側と能登半島周辺での地震が目立ちました。震度3以上の地震は4回発生しています。(12月23日〜29日10時の集計)

国内:島根県西部でM3.8 4年前とほぼ同じ震源

島根県西部の地震

24日(火)6時55分頃、島根県西部を震源とするマグニチュード3.8、深さ12kmと推定される地震が発生しました。この地震で島根県浜田市と益田市で最大震度3を観測しています。

島根県西部の地震で震度3以上を観測するのは2020年3月以来です。この地震は今回とほぼ同じ震源で、規模もマグニチュード3.8と同じでした。

島根県西部にはいくつかの断層帯があり、今回の地震は弥栄断層の近くで発生しました。政府の地震調査研究推進本部は今後30年以内にマグニチュード7.7程度の地震の起こる確率を0〜6%と評価しています。

また、同じ島根県西部では1872年に浜田地震と呼ばれる大きな地震が発生し、500人以上の死者が出ました。少し東側の領域では2018年にマグニチュード6.1、最大震度5強の地震によって被害が出ており、油断のできない地域です。

国内:千島列島でM6.8の深発地震

千島列島の地震

27日(金)21時48分頃、千島列島を震源とするマグニチュード6.8、深さ210kmと推定される地震が発生しました。

この地震で北海道根室市、標茶町、別海町、岩手県盛岡市で最大震度2の揺れを観測しています。同じ北海道でも道北や道央では震度1以上の揺れがなかった一方で、東北太平洋側では宮城県内でも石巻市などで震度1を観測しました。これは「異常震域」と呼ばれ、深発地震の際にしばしば現れる現象です。

多くの地震では震央から同心円状に揺れの強い地域が分布しますが、深発地震では沈み込んだプレートに沿って揺れが陸地に伝わり、海溝側にあたる遠方で揺れが大きくなる現象がみられることがあります。

今回の震源付近では太平洋プレートが陸のプレートに沈み込む領域で発生し、太平洋プレートに沿って太平洋側に揺れが伝わったとみられます。

千島列島ではこうした地震が時々発生し、最近では2013年にマグニチュード7.0、深さ125kmの地震によって北海道根室市で最大震度4の揺れがあり、震度1以上の範囲は太平洋側を中心に関東や静岡県まで広がりました。

規模の大きな深発地震では震源からかなり遠い所でも強い揺れになる可能性があるため要注意です。

世界:キューバの沿岸でM5.9の地震

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は1回発生しました。最も大きな地震は前述の千島列島の地震で、マグニチュードは6.8です。

今回はキューバの地震に注目します。日本時間の23日(月)午後、キューバ南東部の沿岸を震源とするマグニチュード5.9、深さ約22kmと推定される地震が発生しました。震央に近い領域ではやや強い揺れがあり、一部の建物に被害が出たと報じられています。

キューバの南部はカリブプレートと北米プレートの境界に位置していて、過去にも大きな地震が起きています。最近では今年11月にマグニチュード6.8、2020年にはマグニチュード7.7の大きな地震が発生しました。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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