1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

★2025年2月の天体イベント★ 月と惑星に注目!金星は最大光度に

ウェザーニュース / 2025年2月3日 14時10分

ウェザーニュース

2月も夕方の西の空で「金星」と「土星」が輝き、宵の頃には南の空高くに「木星」と「火星」の姿を楽しむことができます。月が惑星に接近するタイミングもあるため注目です。また、普段は見づらいりゅうこつ座の1等星「カノープス」の観察に良い時期でもあります。

まだまだ冷える季節のため、晴れた日はしっかりと暖かくして天体観測をお楽しみください。

細い月が土星と金星に接近

2月も日の入り後の西の空で、宵の明星の「金星」が非常に明るく輝きます。15日(土)に最大光度を迎える金星は存在感があるため目を引きそうです。また、2月の上旬までは金星より低い位置に「土星」の姿も見ることができます。

2月1日(土)には細い月が土星に接近し、2日(日)にはわずかに膨らんだ月が金星に接近するため注目です。

なお、1日(土)日中の12時30分頃から13時30分頃には、細い月が土星を隠す「土星食」が起こります。福島の一部地域~関東の一部地域~静岡県伊豆半島の一部をのぞく広いエリアで起こりますが、日中の現象になるため肉眼での観測はできず、望遠鏡を使っても難しいと予想されます。

▼沈む時刻(東京)
1日(土) 金星 20:48 土星 19:54 月 20:10 太陽 17:08
2日(日) 金星 20:48 土星 19:50 月 21:20 太陽 17:09

月が木星と火星に接近

2月も「木星」と「火星」が見頃です。宵の頃には南の空高くに昇ってきます。明るさは木星がマイナス2.3等~マイナス2.5等、火星がマイナス0.3等~マイナス1.1等でどちらも明るく、夜空の中でも目を引きそうです。

木星と火星のそばには、引き続き冬の星座の1等星たちと「冬のダイヤモンド」も見られるため、大変賑やかな様子を楽しむことができます。

2月7日(金)夕方から8日(土)未明には、月と木星の接近を見ることができます。また、9日(日)夕方から10日(月)明け方には月と火星の接近も見られるため注目です。

なお、10日(月)の月の入りの直前には、北海道や九州北部で月が火星を隠す「火星食」が起こりますが、高度は約1度と非常に低いため観測は非常に難しいと予想されます。

▼沈む時刻(東京)
8日(土) 木星 2:17 火星 5:18 月 3:13
10日(月) 木星 2:10 火星 5:08 月 5:07

2月の満月、英語で”Snow Moon”

農事暦における満月の呼び方

2月の月は、12日(水)22時53分頃に満月の瞬間を迎えます。

アメリカの先住民は季節を把握するために、各月に見られる満月に名前を、動物や植物、季節のイベントなど実に様々につけていました。

農事暦(The Old Farmer's Almanac)によると、アメリカでは2月の満月を「スノームーン(Snow Moon/雪月)」と呼ぶようです。「寒さが厳しく大地の多くが雪に覆われる季節」にちなんで名付けられています。

金星が最大光度

日の入り後の西の空で輝く「宵の明星・金星」が、2月15日(土)に明るさが最大となる「最大光度」を迎えます。

金星の明るさはマイナス4.9等(1等星の100倍以上の明るさ)に達し、非常に明るく輝くため注目です。

金星は地球から見ると約1年7カ月の周期で満ち欠けを繰り返し、見かけの大きさも変化して見えます。最大光度の頃の金星は三日月のように見えるため、双眼鏡や望遠鏡をお持ちの場合は、金星の欠けた様子もお楽しみください。なお、太陽を見てしまうと危険なため、日が沈んでからの観測が安全です。

▼沈む時刻(東京)
15日(土) 金星 20:39 太陽 17:23

カノープスを見るチャンス

2月のカノープスが南中する頃の星空

カノープスはマイナス0.7等と非常に明るい星で、シリウスのマイナス1.5等に次いで恒星としては全天で2番目に明るい星です。

北半球では、多くの星は地平線から昇ったあと、真南の方角で一番空の高い位置に昇ります(南中)。普段は見づらいカノープスですが、2月は夜更け前に南中するため、見られるチャンスです。

ただ、北の地域ではカノープスは地平線より上に昇らず、見ることができません。国立天文台によると見られる北限は、おおむね福島県北端付近とのことです。南に行くほどカノープスの南中高度は高くなり、見つけやすくなります。

カノープスは白く輝く恒星です。ただ、空の低い位置では地球の大気の影響を受けるため、実際よりも暗く・赤みがかった色に見えます。

おとなりの中国では、縁起のいい赤色の見た目とその見つけにくさから、カノープスを「南極老人星」や「寿星」と呼び、見ると長生きできるという言い伝えがあったと言われています。

カノープスの見つけ方

カノープスの見つけ方は2つあります。

■冬の大三角とシリウスから探す
オリオン座の「ベテルギウス」と、こいぬ座の「プロキオン」を結んだ線の中心付近から、おおいぬ座の「シリウス」に向けて線を引きます。シリウスまで引いた線を、さらに下に延ばしていくと、赤っぽく輝くカノープスがあります。
目印となる3つの星はどれも明るく分かりやすいため、肉眼でも行える方法でおすすめです。

■おおいぬ座のβ星・ζ星から探す
おおいぬ座のβ(ベータ)星・ζ(ゼータ)星を結んだ線を下に延ばしていくと、赤っぽく輝くカノープスがあります。
β星は2等級、ζ星は3等級で、肉眼では見えづらいこともあるため双眼鏡があると安心です。

晴れた日は、カノープスの観測にチャレンジ!縁起が良いとされる星を探してみてください。
出典・参考
国立天文台「ほしぞら情報」https://www.nao.ac.jp/astro/sky/
国立天文台「暦計算室」https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/
アストロアーツ「星空ガイド」 https://www.astroarts.co.jp/
The Old Farmers' Almanac

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください