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特別な一戦で不完全燃焼の久保建英、チームの勝利喜ぶも悔しさ滲ます「少し悔しい気持ち」

超ワールドサッカー / 2022年12月2日 7時41分

写真:Getty Images

日本代表のMF久保建英が歴史的勝利を飾ったスペイン代表戦を振り返った。

日本は1日、カタール・ワールドカップ(W杯)グループE最終節でスペインと対戦し、2-1で逆転勝利した。

ここまで1勝1敗の2位でグループ首位のスペインとの最終節を迎えた日本は、立ち上がりから5バックに近い形で慎重な入りを見せる。だが、前半の12分には右サイドのDFセサール・アスピリクエタからのクロスをゴール前のFWアルバロ・モラタに頭で決められて先手を許す。

それでも、粘り強い守備で2失点目を凌ぎつつ、要所でカウンターからチャンスを創出した日本は、MF三笘薫、MF堂安律を投入した後半序盤に鮮やかな逆転劇を演じた。

まずは48分にカウンターから堂安のゴールで同点に追いつくと、その5分後の53分にはボックス右で縦に仕掛けた堂安が右足でクロス。ファーサイドに流れたボールをゴールラインぎりぎりの位置で三苫が折り返し、最後はMF田中碧が押し込んだ。

以降はスペインの猛攻に晒されたが、ディフェンスラインを中心とした粘り強い守備に加え、途中投入の選手のハードワークでこのリードを守り切り、初戦のドイツ代表戦に続く見事な逆転勝利でグループリーグ突破と共に望外の首位通過を達成した。

同試合後、先発出場も前半のみの出場に終わった久保は個人としての悔しさを認めながらも、チームの勝利を素直に喜んでいる。

「正直、勝ったのですべてがどうでもいいですが、個人的に今日はあの前半の出来で自分が代わるとは思っていなかったので、少し悔しい気持ちもありました」

「ただ、しっかりと周りのベテランの選手から『チームを信じろ』と声をかけてもらって、交代で入った(堂安)律選手が一発のチャンスで決めてくれました。その後、(ゴールラインを)出ていたか出ていなかったかは分からなかったですが、三笘選手も身体を張ってくれてたぶん足首も痛いのに、ああやって最後まで張ってくれて(田中)碧くんが決めてくれました」

「あとは死ぬ気で守って、途中に相手(他会場)の試合展開が何度も動いてスペインも攻めなければいけない状況になって冷や冷やしましたが、ゴンさん(権田)も最後にしっかりとシュートを止めてくれて一丸となった掴んだ勝利でした。とりあえず、僕も荷物をまとめていなかったので、ここで帰るということにならなくてホッとしています」

また、自身が長らくスペインでプレーしていることもあり、誰よりも強いモチベーションで臨んだ久保。それだけにチームの結果とは裏腹に消化不良の思いが強いようだ。

「正直、周りから見ていて自分のコンディションが良いとみんなが思っていたと思います。ただ、途中から0-1の状況では決まっていた交代だったかもしれないですし、そこは自分が結果を残せなかったので、これ以上なにか言うつもりはないです。ただ、コンディションは良いので次に向けて良い準備をしていきたいです」

ラウンド16ではグループFを2位通過した前大会準優勝のクロアチア代表との対戦が決定した中、久保はドイツ、スペインを撃破した自信を胸に難敵撃破に意気込んでいる。

「正直、トーナメントの相手を見る余裕は僕らにはなかったので、クロアチアがどういうプレーをするのかは全く分からないですが、この2チームに勝ってクロアチアに負けるのはもったいないと思うので、ここからはひとつ負ければその時点で終わりなので、まずは一試合一試合。あと一試合で日本の歴史に名を刻めると思うので、その歓喜の輪を生めるような選手になりたいと思います」

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