<コラム>「ORANGE CARAMEL」のMV戦略と和食文化の世界化

Wow!Korea / 2014年3月23日 21時12分

「ORANGE CARAMEL」ナナ

韓国の女性アイドルグループ「AFTERSCHOOL」(アフタースクール)。日本の「AKB48」のプロジェクトユニット戦略の影響もあり、メンバー中の3人が、サブユニット「ORANGE CARAMEL」(オレンジ・キャラメル)としても活躍してきたが、発表したばかりの新曲に早速の規制がかかってしまった。

「ORANGE CARAMEL」が最近、3番目のシングルでカムバックした。パキスタンの民謡「Jutti Meri」をモチーフにした新曲「Catallena」(カタレナ)である。早々、各種音源チャートで順調に順位を上げている状況であった。

数年前、日本でもインド風のリズムとダンスのPVが紹介され、流行っていた時期があったが、洋楽のリズムに凝ってきた韓国の音楽ファンにも、インドやパキスタン風の南アジアのリズムは新鮮な感じなのか、ヒットの前兆も見えてきた。しかし、その流れに危機が訪れた。

「韓国のNHK」と言われる放送局KBSが、この曲のPVが「人命を軽視する」内容を含めているとの理由で、放送禁止を決めたわけだ。「Catallena」のPVでは、「ORANGECARAMEL」レイナ、ナナ、リジの3人が各々寿司ネタの「サバ」、「サーモン」、「エビ」に扮している。

3人は、スーパ用の発泡トレイに乗っていて、ラップに包まれている。その上、価格表シールが張られている。時間が経つにつれ、値段は安くなったり、ラップのせいで呼吸困難気味になったりする場面もある。

一方、「Catallena」を象徴するお高い「タコ」は、3人の憧れの的。後ほど、寿司になった3人は、回転ずしのコンベアーの上で、すれ違う「タコ」に再会する。斬新なアイディアと水色を多用し、レトロな雰囲気でまとめたPVだ。

韓国で女性を「食べ物」に扮させる時点で、そして、「価格表」を張った時点で、「女性を商品化する」との非難のリスクはあったはずだ。伝統的には儒教の国であり、今は政府組織としては珍しく「女性部」(女性省)までが存在し、フェミニズム運動が活発な韓国だからだ。ある程度それを予測したのか、この曲を舞台で歌う時は、PVで使われた「寿司」衣装以外にも、「ドーナッツ」や「ケーキ」コンセプトの衣装も準備してきたようだ。

一つ残念なのは、「サーモン」だ。この鮮やかなピンク色と脂の乗った白いすじの模様は、どう見ても、マグロの「トロ」や「ビントロ」くらいにしか見えない。まあ、本場とは違い、寿司に対する韓国大衆の理解の限界なのかも。

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